小樽周辺の沿岸は、一年を通じて様々な種類の魚が釣れるため、多くの釣りファンが訪れます。小樽港は、三方を山に囲まれ強風時も比較的穏やかなほか、沿岸部の水深が深いこともあり、比較的大型の魚が寄り付きやすいことも要因の一つです。更に市内東端の石狩湾新港の一部や、沖の船釣りなど、初心者はもちろん長年の釣りファンも楽しむことができるポイントが多いため、非常に人気の高い地域の一つとなっており、個人による釣り情報の発信が多いことも特徴です。
小樽周辺の釣り場の多くは、初心者でも楽しめる場所がほとんどですが、中でも港内は人気の高い釣りスポットです。特に色内埠頭は、チカやサバなどサビキを使用して簡単に釣れる魚が回遊していることもあり、シーズン中は多くの家族連れで賑わいます。秋口に釣れるサバは、型も20センチ前後と程よく、一度釣れ始めたら入れ食い状態になることもあり、人によっては100匹や200匹を超えることもあるなど、初心者にはうってつけです。サビキ以外では、投げ釣りでハゼやアブラコ、カレイを狙う姿も良く見られます。水深がそれなりにあるため、カレイを狙う場合も極端な遠投は必要ありません。
小樽港は、初心者にも釣れやすい魚が多いだけではなく、市の中心部から遠くない位置にあることから、コンビニが近いなどの利点もあります。通常の埠頭とは違い、埠頭内に公園があるなど一般向けに特化されているため、釣り場まで自動車で行けるポイントがあるほか、足場が広く安全に釣りができることも初心者に適している釣り場と言えます。
小樽周辺ではサビキ釣りがおすすめです。サビキ釣りとは、一つの仕掛けに疑似餌と針を何個も連ねたもので、エサが必要ありません。このため、魚にエサを取られたり、釣るたびにエサを付ける必要がなく、効率よく魚釣りを楽しむことができます。港内には時期によってチカやサバのほか、カタクチイワシやマイワシが回遊してきます。これらは全て10センチから20センチ程とほぼ同じような大きさのため、魚種によってサビキを替える必要もありません。一つのサビキで一日中釣りを楽しむことが可能で、上手く群れに当たればバケツから溢れんばかりの大漁も期待できます。
サビキ釣りは港内のどこでも楽しめますが、おすすめのポイントはサバであれば色内埠頭、チカは勝納埠頭が良いポイントとなります。色内埠頭では、ほかにチカやマイワシなども釣れるため、平日にも関わらず混雑することもしばしばです。空いている場所でゆっくり楽しみたい場合は、第2埠頭がおすすめです。夜にはマメイカが釣れることもあります。
サビキ釣りと並んで高い人気を誇るのがシャコ釣りです。シャコはエビに似た生き物で、寿司ネタとしても有名です。シャコが釣れるポイントは、石狩湾新港の西側です。小樽港内でのシャコ釣りは禁止されているため、注意が必要です。シャコ専用の仕掛けは釣具店でも入手可能ですが、自作しているマニアも多く見られます。これらと負けず劣らずの人気なのが、沖の船釣りです。この辺りは水深が深いこともあり、50センチや60センチを超すような大型のヒラメが生息しています。また、イシガレイやマガレイ、ソウハチガレイなどカレイの種類も豊富で、様々な魚種を楽しむことができます。
春先には岸壁にホッケが寄ってくるため、ホッケ釣りも人気です。特に勝納埠頭のフェリーが停泊している近辺では、産卵の時期を迎えるとホッケが入れ食いになることもあります。人気の高い釣り場のため、多くの人が集まるほか、フェリーの出港や入港の邪魔をしないよう、釣りを楽しむためのマナーも必要です。エゾメバル、通称ガヤも同じ時期に釣りやすくなり、釣り人を楽しませてくれます。
周辺の有名な釣りポイントは、港内の色内埠頭、勝納埠頭、南防波堤、第2埠頭ですが、これら以外にも、北防波堤や石狩湾新港西側があります。北防波堤は小樽厩町岸壁のことで、港の北端に位置するポイントです。北防波堤の内海では、港内で人気のサビキ釣りはもちろん、外海側にあるテトラポットの穴釣りで、ソイを釣ることができ、投げ釣りではハゼやカレイ、時期によってはホッケも狙い目です。石狩湾新港の西側では、五目釣りを楽しむことができます。ハゼやカレイのほか、イワシやニシン、ホッケやアブラコなど、多くの種類の魚が生息し、飽きっぽい釣り人にはピッタリのポイントです。
小樽市の西部に位置する石狩湾新港は、様々な魚が釣れることから、地元では有名なポイントです。札幌から近いこともあり混雑することもありますが、春はクロガシラやマガレイなどのカレイ類、ホッケやアブラコ、夏にはマメイカが寄ってきます。秋にはソイやマイワシ、冬はカジカやコマイなど、一年を通じて釣りを楽しめる魅力的なポイントの一つとなっています。
小樽周辺では、マメイカやシャコといった特殊な釣りを楽しむことができますが、最初のうちは釣り上げるのは難しいものです。しかし、何度かトライするうちにコツを覚え、徐々に釣れるようになります。マメイカは昼間は海底深い部分を泳ぎ、夜になると浅い部分へ上がってきます。エギングといって、専用のルアーのようなものをシャクリ動作によってエサに見せかけて釣ります。昼間にエギングをする場合は、少し重めのオモリをつけて、底につく感触が伝わりやすいようにするのがコツです。底につく感覚さえ掴めば、マメイカのいるタナを特定するのも楽になります。
チカやサバを釣る際にサビキを使用する時も、タナを探し当てるのが重要になります。魚が回遊しているタナを見つけるには、オモリは軽すぎても重すぎても難しいため、やはりちょうど良い重さのオモリをつけるのがコツです。やや大きめのサバを狙う場合は、たらし竿を使用したウキ釣りが良いでしょう。エサにはカタクチイワシを使います。
小樽港や石狩湾新港は、共に多種多様な魚が一年中釣れることもあって、小樽周辺では人気の高い釣りスポットです。有名観光地ということもあり、魚釣り以外にも景観や人気スポットなどを楽しむことも可能です。ただ、魚釣りは海水温も大きく影響してくるため、常に最新の情報を入手することも大切です。リアルタイムに新鮮な情報を知るには、地元の釣具店に直接釣り情報を聞くのも一つの方法です。釣具店は多くの釣り人が集まるスポットのため、必然的に釣果も含めた釣り情報が集まってきます。特に小樽の場合、様々な地域から多くの釣人が集まるため、小樽周辺以外の釣り情報も入手できるという大きなメリットもあります。