琵琶湖バス釣りのルール|リリース禁止・回収方法・禁止区域

琵琶湖バス釣りのルール|リリース禁止・回収方法・禁止区域

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琵琶湖のブラックバス釣りは、釣った魚をその場でリリース(再放流)できない点が他の釣り場と大きく違います。滋賀県は「滋賀県琵琶湖のレジャー利用の適正化に関する条例」により、釣り上げたブラックバスやブルーギルなどの外来魚を琵琶湖その他の水域に放流することを禁止しており、釣った外来魚は湖岸や漁港の外来魚回収ボックス・回収いけすに入れるか、その場で締めて持ち帰る必要があります。遊漁者が使ってよい漁具・漁法は滋賀県漁業調整規則で定められ、決められた漁法以外での採捕や、保護水面・定置網(えり)付近での釣りには規制がかかります。本記事は、これらの規制を滋賀県・国の公式サイトと法令原文のみをもとに整理したものです。釣り方やおすすめポイントは扱わず、ルール・手続き・罰則に絞ります。情報確認日: 2026年9月26日。

琵琶湖のバス釣りにかかる規制の全体像

琵琶湖でバス釣りをする場合、主に3つの法令・条例が関係します。滋賀県独自の「滋賀県琵琶湖のレジャー利用の適正化に関する条例」(平成14年10月22日滋賀県条例第52号)は外来魚のリリース禁止とプレジャーボートの航行規制を、「滋賀県漁業調整規則」(令和2年11月27日滋賀県規則第103号)は遊漁者が使ってよい漁具・漁法や禁止区域、罰則を、国の「漁業法」(昭和24年法律第267号)は特定の水産動植物の採捕禁止や漁業権侵害の罰則を定めています。ブラックバス・ブルーギルは漁業法上の「特定水産動植物」には含まれませんが、条例と漁業調整規則のルールはバス釣りにも等しく適用されます(滋賀県公式サイト各ページより)。

釣ったバス・ブルーギルはリリース禁止(条例第18条)

滋賀県琵琶湖のレジャー利用の適正化に関する条例第18条は、次のように定めています。「レジャー活動として魚類を採捕する者は、外来魚(ブルーギル、オオクチバスその他の規則で定める魚類をいう。)を採捕したときは、これを琵琶湖その他の水域に放流してはならない。」(条例第18条)。つまり、釣り上げたブラックバス(オオクチバス・コクチバス)やブルーギルは、琵琶湖はもちろん、県内のどの水域にも生きたまま戻すことができません。

滋賀県公式サイトによると、外来生物法自体は釣り上げた外来魚のキャッチ・アンド・リリースを禁止しておらず、リリース禁止の運用は各自治体の判断に委ねられているため、滋賀県はレジャー条例で県内全域のリリースを禁止しています(滋賀県公式サイト「外来生物法と外来魚のリリース禁止について」より)。なお条例第18条は、罰則(第26条〜第29条)の対象条文には含まれておらず、直接の罰金・過料の規定はありません(第26条〜第29条を確認。第18条は含まれず)。

釣った外来魚の持ち帰り方(回収ボックス・いけすの利用)

釣り上げた外来魚は、湖岸や漁港などに設置されている「外来魚回収ボックス」または「外来魚回収いけす」に入れるのが基本です。近くに回収ボックスや回収いけすがない場合は、その場で締めてから持ち帰り、生ゴミ等として適切に処分するよう案内されています(滋賀県公式サイト「外来魚をリリース(再放流)してはいけません」より)。回収された外来魚は堆肥として有効利用されています(滋賀県公式サイト「外来生物法と外来魚のリリース禁止について」より)。

回収ボックス・回収いけすの設置場所は、地域ごとにPDFで公開されています。利用状況により変更・廃止される場合があるため、最新の位置は滋賀県公式サイトの図面か「生物多様性しがマップ」で確認してください。

資料名 内容
外来魚回収いけす(PDF) 琵琶湖各地に設置されているいけすの設置場所一覧
外来魚回収ボックス(守山編/草津編/大津編/北湖編)(PDF) エリア別の回収ボックス設置場所一覧

釣った外来魚を生かしたまま琵琶湖内(漁港を含む)の回収いけすへ運ぶことや、釣り場からバケツ・ビクで生かして運ぶこと自体は問題ありません。一方、湖周道路より外側など同一性のない場所へ生きたまま運び出す行為は、外来生物法上の「生きたままの運搬」の禁止に触れる可能性があります(滋賀県公式サイトより)。

遊漁者が使ってよい漁具・漁法(漁業調整規則第43条)

滋賀県漁業調整規則第43条は、遊漁者が水産動植物を採捕できる漁具・漁法を次の12種類に限定しています。「何人も、次に掲げる漁具または漁法以外の漁具または漁法により水産動植物を採捕してはならない。」(規則第43条第1項)。バス釣りで通常使うルアーロッド・リールによる釣りは、このうち「竿釣および手釣」にあたります。

番号 漁具・漁法 備考
1 引縄釣 琵琶湖・内湖等に限る。ビワマス等を目的とする場合は琵琶湖海区漁業調整委員会の承認が必要
2 投網 船舶を使用しないものに限る
3 かご(もんどり・たつべ・うえを含む) 河川等に限る
4 竹筒 河川等に限る(琵琶湖では不可)
5 押網 5月1日〜7月31日は夜間使用禁止
6 掻網(かきあみ) 貝掻網としての使用を除く
7 さで網 –
8 竿釣および手釣 ルアー・エサを使ったバス釣りはここに該当すると考えられます
9 やす 5月1日〜7月31日は夜間使用禁止
10 採藻具 –
11 徒手採捕 いけちょうがいの採捕を除く
12 置針 –

漁業協同組合が管理する河川等の有料釣り場(内水面第5種共同漁業権の漁場)では、遊漁規則により使用できる漁具・漁法が別途定められているため、利用する場合は各漁業協同組合へ確認してください(滋賀県公式サイト「遊漁者が利用できる漁具・漁法」より)。

使ってはいけない漁具・漁法と罰則

水産資源保護法第5条・第6条により、爆発物・有毒物を使用する漁法は禁止です。滋賀県漁業調整規則第37条では、潜水器・発射装置を有する漁具、びんづけ、水中に電気を通じてする漁法、動力を利用する瀬干漁法、柳の根や藻類でもろこを誘致する漁法が禁止されています。委員会指示により、集魚灯を使用する漁具・漁法も禁止です(滋賀県公式サイト「禁止漁具・漁法」より)。バス釣りの一般的なルアーロッド・リールはこれらに該当しませんが、夜釣りで集魚灯を使う行為は認められていません。違反時の罰則は後述の罰則早見表にまとめています。

秋は要注意、保護水面(河川区域)ではすべての魚が採捕禁止

アユやニゴロブナ・ホンモロコの産卵繁殖に重要な区域は保護水面に指定されており(滋賀県漁業調整規則第34条・別表第2)、アユの保護水面は次の8河川です。魚種別の禁止期間に加えて、9月1日から11月30日までの間、アユを含むすべての水産動物の採捕がこれらの区域で禁止されています(滋賀県公式サイト「保護水面・禁止区域」より)。

河川名 禁止期間 禁止内容
安曇川・石田川・知内川・塩津大川・姉川(高時川)・天野川・犬上川・和邇川 9月1日〜11月30日 アユ等すべての水産動物の採捕禁止

保護水面の区域は、河口付近の標柱を結んだ線の中点から半径200メートル以内の河口および琵琶湖の水面まで広がる河川もあります(滋賀県漁業調整規則別表第2)。区域の詳細はWEBアプリ「遊漁の電子手帖『Fishiga』」または滋賀県公式サイトで確認できます。

河川の保護水面以外にも、規則第39条・別表第4により、近江八幡市沖島町の栗谷湾内では5月10日から7月10日までの間、すべての水産動物の採捕が禁止されています。フナ・モロコの浮産卵床から20メートル以内の区域(県内複数箇所、4月1日から7月31日まで)も同様です(滋賀県漁業調整規則別表第4)。

定置網(えり)の近くで釣りをしない

琵琶湖には「えり」と呼ばれる小型定置網が漁業者により設置されています。滋賀県公式サイトによると、えりが設置されている区域には漁業法に基づく共同漁業権が設定されており、えり近くの航行や魚釣りは漁具の損傷や水中のロープへの接触の恐れがあり危険だとして、えりから離れるよう案内されています(滋賀県公式サイト「琵琶湖のえりの操業水域について」より)。

現行の漁業法(令和6年法律第66号による改正・2026年4月1日施行版)第197条は「漁業権又は組合員行使権を侵害したときは、当該違反行為をした者は、百万円以下の罰金に処する。」と定めています(漁業法第197条。告訴がなければ公訴を提起できない親告罪)。なお、県公式ページには旧条番号の第195条とある場合がありますが、現行では第197条にあたります。えりや漁業権漁場の近くでの釣りは意図せず漁業権侵害にあたる可能性があるため、えりの目印を見つけたら近づかないでください。

うなぎの稚魚などの特定水産動植物は採捕禁止(漁業法)

漁業法第132条第1項は、財産上の不正な利益を得る目的で採捕されるおそれが大きく、その採捕が生育や漁業の生産活動に深刻な影響を及ぼすおそれが大きい水産動植物として農林水産省令で定める「特定水産動植物」を、何人も採捕してはならないと定めています。ただし、漁業権を有する者が漁業を営む場合など一定の例外があります(漁業法第132条第2項)。漁業法施行規則第41条により、特定水産動植物は「うなぎの稚魚(全長13センチメートル以下のうなぎをいう。)」「あわび」「なまこ」の3種です(漁業法施行規則第41条)。ブラックバス・ブルーギルはこの3種には含まれません。

違反した場合の罰則は重く、3年以下の拘禁刑または3,000万円以下の罰金です(漁業法第190条)。バス釣り自体とは別の話ですが、琵琶湖で釣りをするうえで知っておくべき国の規制です。

ボート・カヤックで琵琶湖へ出るときの規制

エンジン付きのボートで出る場合は、岸釣りとは別の規制がかかります。条例が定める「プレジャーボート」は水上オートバイ・モーターボート等の内燃機関を備える船舶、「航行」は機関を用いて船舶が進行することです(条例第2条)。県はこの条例に基づき、住居集合地域の生活環境保全・増殖養殖場の保全・水鳥の営巣地保全・レジャー利用の調整という理由から「航行規制水域」を指定し、この水域内ではプレジャーボートの航行を原則禁止しています。詳細な区域は滋賀県公式サイトの「航行規制水域図」で確認できます(滋賀県公式サイト「琵琶湖ルール1」より)。カヤックやエンジンのない手漕ぎボートはこの「プレジャーボート」に当たらず、航行規制水域やエンジン・適合証の規制の対象になりません。

同ページによると、令和7年度(9月末現在)は34件の行政処分が行われており、監視船班・水上バイク班・陸上監視班の3班体制で監視・取締りが行われています。罰則は後述の罰則早見表にまとめています(滋賀県公式サイト「琵琶湖ルール1」より)。条例は2サイクルエンジン搭載艇(規則で定める一部を除く)の持込み・航行・停留を禁止し(条例第15条)、適合原動機搭載艇にも適合証の表示義務があり違反は3万円以下の過料です(条例第15条の2・第29条。バスボートも対象になり得ます)。

ライフジャケットについては、国土交通省が船舶職員及び小型船舶操縦者法に基づき、小型船舶(総トン数20トン未満の船舶・船体長さ24メートル未満のプレジャーボート)の乗船者に対して着用を義務化しています。船長には、船室外に乗船するすべての者へ国の安全基準に適合したライフジャケット(桜マーク付き)を着用させる義務があり、違反すると船長に違反点数2点が付され、累積すると最大6か月の免許停止処分になります(国土交通省「ライフジャケットの着用義務拡大」より)。レンタルボートやカヤックで琵琶湖のバス釣りに出る場合は、乗船するボートの種類に応じたライフジャケットを用意してください。

罰則早見表

ここまでの規制と罰則を行為別に整理します。数値・区分は各出典ページの表現をそのまま用いています。

行為 根拠法令 罰則等
外来魚(ブラックバス・ブルーギル)のリリース 条例第18条 罰則(第26〜29条)の対象条文には含まれず、罰金・過料の直接規定なし
認められていない漁具・漁法での採捕 漁業調整規則第43条第1項 科料(規則第58条)
禁止漁具・漁法(電気・潜水器・発射装置・びんづけ等) 規則第37条 6月以下の拘禁刑もしくは10万円以下の罰金、または併科(第57条第1項)
保護水面・禁止区域、夜間漁具使用禁止への違反 漁業調整規則第34条・第39条・第40条 6月以下の拘禁刑もしくは10万円以下の罰金、または併科(規則第57条第1項)
特定水産動植物(うなぎ稚魚・あわび・なまこ)の採捕 漁業法第132条第1項 3年以下の拘禁刑または3,000万円以下の罰金(漁業法第190条)
漁業権・組合員行使権の侵害 漁業法第197条 100万円以下の罰金(親告罪)
航行規制水域での停止等命令違反 条例第14条第1項・第26条第1項 30万円以下の罰金
適合原動機搭載艇以外のプレジャーボート使用 条例第15条 5万円以下の過料(条例第28条)

よくある質問(FAQ)

釣ったブラックバスをリリースしてはいけませんか?
条例第18条により、琵琶湖その他の水域への放流は禁止されています。回収ボックス・回収いけすに入れるか、その場で締めて持ち帰ってください(滋賀県公式サイトより)。

回収ボックスが近くに見当たらない場合はどうすればよいですか?
その場で締めて持ち帰り、生ゴミ等として適切に処分するよう案内されています(滋賀県公式サイトより)。

ルアーロッドとリールでの釣りは漁業調整規則上、問題ありませんか?
規則第43条が定める利用可能な漁具・漁法のうち「竿釣および手釣」に該当し、認められています。

ボートを使わず岸から釣る場合もライフジャケットの着用義務はありますか?
国土交通省の着用義務拡大が対象として示すのは、小型船舶操縦士免許が必要な小型船舶の乗船者です(国土交通省公式サイトより)。同ページには、堤防や岸からの釣りは対象として挙げられていません。

琵琶湖のどこでも回収ボックスに外来魚を入れてよいですか?
設置場所はエリアごとのPDFで公開されており、変更・廃止される場合もあります。最新の設置場所は滋賀県公式サイトまたは「生物多様性しがマップ」でご確認ください。

琵琶湖のバス釣りは、条例による外来魚のリリース禁止、漁業調整規則による漁具・漁法の制限、漁業法による特定種・漁業権の保護という3層のルールの上にあります。釣った外来魚は回収ボックス・回収いけすへ、決められた漁具以外は使わない、保護水面やえりの近くには近づかない、ボートで出る場合は航行規制水域とライフジャケットを確認する、というのが琵琶湖のバス釣りにおける基本となるルールです。制度は改正されることがあるため、最新の内容は必ず滋賀県公式サイトでご確認ください。

出典(2026年9月26日確認)

  • 1. 滋賀県例規集「滋賀県琵琶湖のレジャー利用の適正化に関する条例」(平成14年10月22日滋賀県条例第52号) – 滋賀県例規集
  • 2. 滋賀県公式サイト「外来魚をリリース(再放流)してはいけません【外来魚回収ボックス・いけすの設置場所】」 – 滋賀県公式サイト
  • 3. 滋賀県公式サイト「外来生物法と外来魚のリリース禁止について」 – 滋賀県公式サイト
  • 4. 滋賀県公式サイト「琵琶湖ルール1: プレジャーボートの航行規制水域内を航行してはいけません」 – 滋賀県公式サイト
  • 5. 滋賀県公式サイト「遊漁者が利用できる漁具・漁法」 – 滋賀県公式サイト
  • 6. 滋賀県公式サイト「禁止漁具・漁法」 – 滋賀県公式サイト
  • 7. 滋賀県公式サイト「保護水面・禁止区域(区域を指定した採捕禁止期間)」 – 滋賀県公式サイト
  • 8. 滋賀県公式サイト「琵琶湖のえりの操業水域について」 – 滋賀県公式サイト
  • 9. 滋賀県例規集「滋賀県漁業調整規則」(令和2年11月27日滋賀県規則第103号) – 滋賀県例規集
  • 10. e-Gov法令検索 漁業法(昭和24年法律第267号、令和6年法律第66号改正・2026年4月1日施行版) – e-Gov法令検索
  • 11. e-Gov法令検索 漁業法施行規則(令和2年農林水産省令第47号) – e-Gov法令検索
  • 12. 国土交通省「海事:ライフジャケットの着用義務拡大」 – 国土交通省公式サイト

この記事は2026年9月26日時点の滋賀県・国の公式情報および法令原文をもとに作成しています。

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