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フナ釣りは、ミミズや練り餌を使ったエサ釣りで楽しまれてきた身近な釣りです。ただ、ふなは「小さいものは採ってはいけない」「池によっては採ってはいけない期間がある」といった決まりが県ごとに違います。この記事では、2026年10月3日時点で、県・自治体・食品安全委員会などの公式ページから確認できた内容だけをまとめます。仕掛けの号数やウキの選び方のように、公式資料で確認できなかったことは書かず、「確認できていない」と明記しています。
| 項目 | 内容(公式ページの記載) |
|---|---|
| 釣れる魚 | 日本には6種類のフナがいる(長野県水産試験場)。身近なのはギンブナ。ヘラブナ(カワチブナ)はゲンゴロウブナから作られた養殖品種(大阪府の研究所) |
| エサ | 三重県は、ギンブナを「ミミズや練り餌を使ったエサ釣り」でつかまえられると紹介 |
| サイズの制限 | 県ごとに違う(島根県は全長5cm以下、広島県は全長6cm以下、福岡県は全長3cm以下、鳥取県は一部の川で全長10cm以下が採捕禁止) |
| 禁止期間 | 鳥取県の湖山池・東郷池は5月15日〜7月15日、福岡県は6月1日〜6月30日が採捕禁止(県のページの記載) |
| 釣り場の確認先 | 川・湖は県の漁業調整規則と、釣り場を管轄する漁協の遊漁規則。公園の池は管理する自治体のルール |
| 食べるとき | 食品安全委員会は、淡水魚の生食を避け、よく加熱して食べるよう案内 |
長野県水産試験場のページによると、日本にはキンブナ、ギンブナ、ゲンゴロウブナなど6種類のフナがいます。背が盛り上がる独特の体形のゲンゴロウブナは区別しやすい一方、ほかは体の色と形で「想像ができる」程度で、確実に見分けるにはえらの骨組織(鰓耙)や背びれの軟条の数を数える必要があると書かれています。川や湖では種類の違うフナ同士の交雑が稀に起こり、金魚やヒブナも先祖がフナなので、同じ場所にいれば交雑するそうです。
| 種類 | 公式資料の記載 |
|---|---|
| キンブナ | 体が金色で背が低く、胴が丸ければキンブナと想像できる(長野県水産試験場) |
| ギンブナ | 体が銀色で背がやや高く、胴が平べったければギンブナと想像できる(長野県水産試験場)。三重県の資料では全長10〜30cm、雑食性で産卵期は春から夏、三重県で一般にフナと呼ばれるものはこのギンブナ。大阪府の資料では産卵期は4〜6月で、水草が茂る浅い水域に集まって水草に卵を産みつける |
| ゲンゴロウブナ | 琵琶湖淀川水系の固有種で、体高が高い(大阪府の研究所)。環境省レッドリスト2020で絶滅危惧IB類と記載 |
| ヘラブナ(カワチブナ) | ゲンゴロウブナから作り出された養殖品種。明治末ごろに河内の人が淀川や巨椋池で採取した体高の高いフナをため池で飼い始めたのが始まりで、大阪府の特産魚。全国へ釣り用の魚としても出荷されている(大阪府の研究所) |
ギンブナについては、長野県水産試験場が「ギンブナの体は自然界でも珍しい3倍体で、雌性発生という特殊な方法で卵由来の遺伝子だけを子孫に受け継ぐ」と書いています。三重県は「雄が少なく、ほとんどが雌」、大阪府は「オス個体が存在せず、メスの配偶子に含まれる遺伝情報だけで繁殖する」と、表現はそれぞれ違います。どちらも、ほとんどがメスで、ほかの魚の精子が卵の発生のきっかけになるという点は共通しています。
三重県水産研究所は、ギンブナのつかまえ方として「ミミズや練り餌を使ったエサ釣り、投網、もんどりなど」を挙げ、「『釣りはフナに始まってフナに終わる』と言われるほど釣りの対象として親しまれている」と書いています。大阪府の資料は、ギンブナを「川の淀みや小川、池などに住み、雑食性で底生動物や藻類を食う」魚としています。
釣り方で気をつけたいのは、場所によって使える道具が決まっていることです。
なお、旧稿には「アタリの出方」「アワセのタイミング」「タナは底付近」といった説明がありましたが、官公庁・漁協・施設の公式ページでは確認できなかったため削除しました。
道糸やハリスの号数、針の大きさ、ウキの種類など、フナ釣りの仕掛けの具体的な数値は、今回当たった官公庁・漁協・施設の公式ページには見つかりませんでした。旧稿には道糸2号・ハリス0.8号・針4〜6号、竿の長さ2.7m・4m以上といった数値がありましたが、出典を示せないため削除しています。仕掛けの数値は、釣具店や仕掛けの商品パッケージの説明、釣り場の管理者への確認を頼りにしてください。
公式資料から言えるのは、仕掛けを組む前に釣り場の決まりを確認する必要があること、たとえば清水池公園のように「かえし針・リール・吸い込み仕掛けは使わない」と決めている釣り場があることです。市販の仕掛けセットを買う場合も、釣り場の決まりに合うかどうかを先に確認してください。
公園の池では、自治体が釣りの可否を決めています。東京都目黒区の公式ページ(2026年6月22日更新)によると、清水池公園(目黒区目黒本町二丁目12番10号)は区内唯一の釣りもできる公園で、主にヘラブナが釣れ、利用料は無料です。
| 項目 | 目黒区 清水池公園の公式案内 |
|---|---|
| 利用時間 | 4月〜9月は午前6時〜午後6時、10月〜3月は午前7時〜午後5時 |
| 利用できない日 | 毎週月曜日(休日の月曜日と、7月21日〜8月31日の月曜日は釣りができる)。6月24日〜7月7日は池の浄化期間 |
| 使えない道具 | 四ツ網、吸い込み仕掛け、リール、かえし針。仕掛け網(魚キラー等)は禁止 |
| 釣った魚 | 網などで丁寧に扱い、すぐに池に戻す |
| その他 | 園内禁煙。釣り餌の残りやゴミ、道具は持ち帰る。道具の貸し出しなし。自転車・バイクは釣り場に乗り入れない |
茨城県水戸市は、公園での釣りは「千波公園(千波湖)」と「大塚池公園」の指定区域でのみできると案内しています(2025年4月1日更新)。それ以外の公園での釣りは、他の利用者への危険や水鳥の被害があるため禁止です。「大塚池」の呼鳥橋・白鳥橋の上からの釣りも禁止で、針・糸・ルアーを放置しない、釣った魚は丁寧に扱って元の場所に帰すといったマナーも書かれています。
どの公園の池でも釣れるわけではないので、公園の公式ページや現地の掲示で釣りが認められていることを確認してから出かけてください。川や湖で釣る場合は、次の章のとおり県と漁協のルールが関わります。
水産庁は、川や湖では地元の内水面漁協が第5種共同漁業権の免許を受けている水面が多く、その水面で釣りをする場合は、漁協が都道府県知事の認可を受けて定めた遊漁規則(遊漁料、遊漁承認証、遊漁期間など)を守るよう案内しています。都道府県ごとの漁業調整規則では、採捕の禁止区域・禁止期間・体長の制限が定められています。ふなについて、今回確認できた4県の記載は次のとおりです。
| 県 | ふなの制限(公式ページの記載) | 確認した資料 |
|---|---|---|
| 島根県 | 全長5cm以下のものは、内水面で周年(通年)採捕禁止 | 島根県漁業調整規則 第37条(令和7年4月11日改正) |
| 鳥取県 | 全長10cm以下のふなは、千代川水系・天神川水系・日野川水系の河川で通年採捕禁止。湖山池・東郷池では、ふなを5月15日〜7月15日に採捕禁止 | 鳥取県漁業調整課「内水面における漁具・漁法、禁止期間等の制限」 |
| 広島県 | 全長6cm以下のものは周年採捕禁止 | 広島県水産課「河川・湖沼(内水面) 体長等の制限・禁止期間」(2020年12月1日掲載) |
| 福岡県 | 全長3cm以下のものは採捕禁止。ふなは6月1日〜6月30日が採捕禁止 | 福岡県「内水面の遊漁のルールとマナー」(2021年9月22日更新) |
鳥取県の湖山池・東郷池は、こい・ふな・うなぎ・わかさぎ・しらうお・えび(東郷池のみぼら・すずきも)が第五種共同漁業権の対象魚種で、漁協が定める遊漁規則に従い、遊漁料を支払って遊漁証の発行を受けるなどの決まりがあると県が案内しています。島根県では、宍道湖の漁業権区域は遊漁規則を定めていないため遊漁券なしで遊漁できますが、シジミは採捕できません。山陰の海・湖・川のルールは山陰の釣りルールにまとめています。
基準より小さいフナが釣れたときは、県の規則では採ってはいけないものにあたります。持ち帰らず、すぐに逃がしてください。罰則は県によって違うため、釣り場のある県のページで確認してください(鳥取県は、川や池での違反について「6月以下の懲役若しくは10万円以下の罰金」の適用を受ける制限があると案内しています。刑法の改正により、懲役と禁錮は2025年6月1日から拘禁刑に一本化されています)。
食品安全委員会の「寄生虫による食中毒にご注意ください」(令和7年3月26日更新)は、淡水魚に寄生する寄生虫として、肝吸虫(モツゴ、コイ、フナ、ハゼ、サケ科、ワカサギ科、ザリガニ等)と横川吸虫(アユ、シラウオ、ウグイ、オイカワ、コイ、フナ)を例に挙げています。これは例にすぎないとしたうえで、「淡水魚や淡水性カニ類などは生食を避け、よく加熱して食べましょう」と書いています。農林水産省も、「食品を充分加熱することで寄生虫を殺すことができます」と案内し、淡水魚のような寄生虫の多い魚介類を生で食べる場合は十分に注意するよう呼びかけています。
大阪府の資料は、ギンブナを「主に佃煮にして食される」としています。ただし、釣った魚を食べてよいかどうか、どの調理なら安全かといった個別の判断は、公式資料の範囲を超えるため、この記事では書きません。また、公園の池では釣った魚をすぐ池に戻すよう決めている釣り場があります(目黒区の清水池公園、水戸市の公園)。持ち帰りができるかどうかも、釣り場の決まりで確認してください。
鳥取県と、鳥取県魚の豊かな川づくり基金は、川や池のマナーとして、迷惑駐車・無断駐車・違反駐車をしない、飲食物のゴミ、つり糸、つり針は各自持ち帰る、川や池を汚す行為や近隣住民の迷惑になる行為はしない、と案内しています。目黒区の清水池公園も、釣り餌の残りやゴミ、道具を放置せず持ち帰るよう求めています。
水辺の安全について、東京都の消費生活のサイトに載っている令和6年度の協議会資料は、警察庁の統計で過去5年間(2019〜2023年)の水難者は全国で8,017人、そのうち死者・行方不明者の割合は45%だったと書いています。同じ資料で、海上保安庁の統計(2014〜2023年のマリンレジャーに伴う水難者)では、ライフジャケットの着用者は非着用者より死者・行方不明者の割合が低くなっています。また、都内10か所の水辺(海・川・湖)の実地調査では、釣りのライフジャケット着用率は7.9%と低い傾向でした。川や池でも、足元が滑りやすい場所や増水時は無理をしないようにしてください。
旧稿(2024年5月23日更新のもの)では、次の点を訂正または削除しました。
Q. フナ釣りの仕掛けは何号がよいですか?
A. 官公庁・漁協・施設の公式ページには、号数などの具体的な数値が見つかりませんでした。釣具店や商品パッケージの説明、釣り場の管理者への確認を頼りにしてください。公園によってはかえし針・リール・吸い込み仕掛けが使えないため、先に釣り場の決まりを確認してください。
Q. 小さなフナは持ち帰れますか?
A. 県によって禁止されるサイズが違います。島根県は全長5cm以下、広島県は全長6cm以下、福岡県は全長3cm以下が採捕禁止で、鳥取県は千代川・天神川・日野川水系の河川で全長10cm以下が採捕禁止です。これらの基準以下のフナは持ち帰らず、すぐに逃がしてください。
Q. フナ釣りに遊漁券は必要ですか?
A. 場所によって違います。漁協が第5種共同漁業権を持つ水面では、遊漁規則に従い遊漁料を払う場合があります。島根県の宍道湖の漁業権区域は、遊漁券なしで遊漁できます(シジミは不可)。公園の池は自治体のルールで、清水池公園の利用料は無料です。釣り場を管轄する漁協や自治体に確認してください。
Q. ギンブナとヘラブナ(ゲンゴロウブナ)は同じ魚ですか?
A. 別の種類です。大阪府の資料では、ヘラブナ(カワチブナ)はゲンゴロウブナから作り出された養殖品種で、ゲンゴロウブナは琵琶湖淀川水系の固有種とされています。ギンブナは別の種類のフナです。
Q. 釣ったフナを刺身で食べても大丈夫ですか?
A. 食品安全委員会は、淡水魚や淡水性カニ類などは生食を避け、よく加熱して食べるよう案内しています。肝吸虫や横川吸虫の感染源になる魚の例に、フナが挙げられています。
Q. 釣りができる公園はどう探せばよいですか?
A. 公園を管理する自治体の公式ページで確認してください。目黒区は清水池公園を「区内唯一の釣りもできる公園」、水戸市は千波公園(千波湖)と大塚池公園の指定区域だけで釣りができると案内しています。釣りが認められていない公園で釣りをしないでください。