秋口から春先にかけて楽しめるのがカレイ釣り。この時期になると、砂浜や防波堤などから気軽に楽しめる釣りとして、多くの釣りファンが釣り場にどっと押し寄せます。ただ、そんなカレイ釣りも、漠然と釣るだけではなかなか釣果を得る事ができません。そこで、カレイを釣るためにはどのようなポイントを選び、どのような釣竿を使って釣ればいいのか、そしてその仕掛けや餌はどういったものを選べばいいのかということを、初心者の方にも解りやすく解説していきたいと思います。
カレイ釣りを始めるにあたり、まずはカレイを釣る為の道具を選んてみましょう。カレイ釣りには「投げ」専用の釣竿と専用のリールが必要となります。重い錘を使ってカレイの潜むポイントに投げるわけですから、両方ともしっかりとした作りの投げ専用の道具を用意しなければなりません。具体的には3.9m〜4.2mの錘負荷30号前後の釣竿と、ナイロン3〜5号が200mほど巻くことのできる投げ専用リールを用意します。また、カレイ釣りは基本的に置竿で釣りをしますので、釣竿を置くことのできる三脚があると便利です。そして餌を入れるための餌箱やクーラーボックス、水汲みバケツといった小道具類も用意しておきましょう。
道具選びのポイントとししては、必ず「投げ釣り専用」の釣竿とリールを揃えることです。ここで適当に釣り道具を選んでしまうと、道具の破損等といったトラブルに見舞われてしまうだけでなく、投げ釣りという性質上、周囲の釣り人にも迷惑をかけてしまったり、それが原因で大きな事故に繋がる可能性も出てきますので、ショップやベテラン達の話や意見を参考にし、慎重に選ぶようにしたいところです
初心者の方は、足場の良い防波堤や釣り公園からカレイ釣りを覚えていくのがよいでしょう。特に釣り公園の方は、駐車場が完備されているだけでなく、釣具店や軽食できる店かせ併設されており、また、トイレ等も備わっているので、普通の釣り場に行くよりもずっと楽しく、そして安全に釣りができると思います。さらにそのような釣り公園では、前日の釣果情報や当日の潮の状況、どこがカレイが釣れるのかといった事を教えてくれるスタッフが常駐していますので、何か解らないことがあればすぐに聞けますので、まったくの初心者であれば釣り公園からカレイ釣りを覚えることをおすすめします。
海には危険がたくさん潜んでいます。防波堤といっても足場の悪い場所もありますし、中には立ち入り禁止となっていることもあるので、そういった釣り場で釣りをする際は相応の下調べと装備が必要となりますが、釣り公園では釣りをするために特化した釣り場になっていますので、特にお子さんや女性を連れて釣りをする場合は、釣り公園はなにかと安心です。
スーパー等に行けばわかると思いますが、カレイは必ずども店にも並んでいる魚です。昔からこれほど馴染みのある食用魚はそうはいません。そんなカレイを、釣りと言う趣味として楽しみながら釣れるわけですから、まさに一石二鳥。人気が出ない理由は何も見つかりません。それに、釣竿一本でお気軽に釣れるというのも魅力です。他の釣りと比べた場合、比較的揃える道具も少なく済みますし、細かい技術等もそれほど必要とはしません。このように、誰もが気軽にチャレンジ出来る釣りという位置づけになっているのが、人気になっている大きな理由の一つです。
釣ってよし、食べてよしのカレイ釣りは、まさに多くの釣り人から好まれる人気の釣りの一つとなっています。そんな釣りなので、釣り場に行けばたくさんのカレイ釣りファンと遭遇することになりますので、お互いが気持ちよく釣りができるよう、最低限挨拶だけはして、迷惑をかけたら一言でいいですからお詫びの言葉をかけるなどして、ルール、マナーを守って釣りをしましょう。
一般的にカレイは砂地、砂泥地を好む魚ですので、そういったポイントを積極的に狙う必要があります。ただ、これも漠然と釣るのではなく、カレイはかけ上がりや障害物といった、海底にちょっとした変化のある所に居着く習性がありますりので、その周辺を狙って釣るのが基本中の基本となります。そのポイントの探り方ですが、まず仕掛けを投げた後、ゆっくりとリールを巻きながら少し重さを感じるような所や、コツンと障害物がある所を見つけ、そのような場所が見つかったら、そのまま釣竿を静かに置いて、カレイが食い付くのを待ちます。カレイはすぐには餌には飛びつきませんので、あとはじっくりと食い付くのを待ちましょう。
まったくアタリがないからと言ってすぐに仕掛けを動かすことはせずに、じっくりと「待ち」の釣りをするのを心がけましょう。そして10〜30分程度待って何も変化がないようなら、ここで初めて仕掛けを移動させるようにします。もちろんこの時も、上で述べたポイントを探しながらリールを巻き、カレイの潜んでいるような場所を丹念に探ることが求められます。
カレイは気軽に出来る釣りではありますが、実際の所はそう簡単に釣れる魚ではありません。何故ならばカレイには「時合い(じあい)」と呼ばれる、餌を活発に捕食する時間帯が存在するからです。この見極めですが、これはその日の潮の状況によって大きく変化します。一般的には満潮、干潮の一時間前後が目安と言われていますが、これは釣り場によって前後しますので、事前に潮見表などでその時間を調べておくと良いでしょう。また、餌付けにもコツがあります。カレイは派手な目立つ餌に食い付きやすい習性を持っていますので、餌は一匹だけでなく数匹を針につけて、「ここに餌があるんだぞ」とアピールさせることが釣果アップの秘訣となります。
カレイの食い付きやすい時合いを知り、いかにカレイに対して餌をアピールさせるか、確実に釣果を得るためにはこの二つのことが大きな鍵を握っています。そんなわけですので潮見表は必須アイテム。そして仕掛けの方も、いかに目立たせることが出来るのかが重要となりますので、例えば派手なビーズを仕掛けや針に沢山付けるなどして、カレイに対して積極的にアプローチするようにしましょう。
カレイ釣りの魅力は一言では言い尽くすことはできませんが、強いて言うなら「手軽さ」と「食べて美味しい」といった二点が、この釣りの大きな魅力となっているかと思います。わざわざ船に乗って釣りをするまでもなく、陸っぱりからの釣りでも十分に狙える魚なのですから、釣りに対する敷居が低いことも魅力となっているのも確か。そんな釣りですので、初心者の方でもカレイを釣り上げるチャンスは十分。この釣りは、いわゆる「腕の差」が他の釣りほど表れににくく、一度仕掛けを投げてさえしまえばベテラン、初心者に関係無く平等に釣れるチャンスが訪れるというのが、最大の魅力になっていると言えるかもしれませんね。