ここ最近、魚の値段があがっていますが、実は岸からでも高級魚とされる魚を狙うことができるのです。岸からでも十分においしく食べられるサイズの魚を釣り上げることができるので、趣味で楽しんだ後、夕食に一杯やりながら釣った魚を食べるなんて贅沢が楽しめるのです。5月の釣りは秋と並んで1年間で最高のシーズンと言えます。気候も最高、魚のコンディションもいいと言うことなしの魅力満載のシーズンで、簡単な装備があれば、子供でも気軽に釣りを楽しむことができます。川釣りの場合、地形をよく把握していないとボウズが続くことになるので、ここでは岸からできる5月の海釣りを紹介していきます。
まず、5月に釣りやすい魚をご紹介します。① カサゴ、アイナメ、キス② アジ、イワシ、メバルそして、イカです。 イカについては、特別なルアーと夜釣りがメインとなってしまうので簡単な部類ではありませんが、特に狙いたい方はこの後でイカの釣り方をご紹介します。カサゴやキス、アジなどは、投げて巻いてくるだけでも釣れるのでとてもおすすめです。①、②の種類の魚は、それぞれ同じ仕掛けで釣れるので、2つの仕掛けを同時に投げ込んでおけば、どちらの魚種も狙うことができます。アジをお刺身で、カサゴは煮つけにして、といった魚のフルコースも夢じゃありません。
こうした5月に釣れる魚は、岸からでも十分に釣れます。船に乗って釣りをしようとすると、それなりの装備や経験、そしてお金がかかります。船に乗ったはいいものの、船酔いで全く釣りにならず帰ってきたというよりも、子供たちと一緒に気軽に魚釣りを楽しむことができて、釣った魚を食べられる、そんな5月の釣りを楽しんではいかがでしょうか。
①(カサゴ、アイナメ、キス)の魚の場合:【仕掛け】「胴付」という釣り具で狙います。仕掛けを投げたら底まで沈めてトントンと竿でリズムをとりながら引っ張ってくる釣りをします。 【餌】アオイソメという虫のような餌がよく釣れます。5,6センチほどにカットして針にさします。②(アジ、イワシ、メバル)の場合【仕掛け】「サビキ」という針が7,8本付いたものを使用し、足元に垂らして底まで落としてから2,3回竿をしゃくって待つ、少し巻いてまたしゃくって待つ。これを繰り返してアタリの出る水深を探しながら釣ります。 【餌】サビキには小さなカゴがついており、そこの中にコマセと呼ばれるオキアミを入れて使用します。
いずれの仕掛けも釣具屋さんで完成状態のものを買うことができます。初心者の方でアオイソメが「ちょっと気持ち悪すぎて嫌だ」という場合には、釣り餌用のエビも売っていますし、最近ではワーム(ゴム)でできたアオイソメもあるので、そちらを使用しても釣れます。サビキは針が多くて絡みやすいので複数用意していくことをおすすめします。
近年、人気が高いのがエギングと呼ばれるルアーでのイカ釣りです。日本の伝統的な釣法を、現代のルアーフィッシングに取り入れたもので、5月は岸からでも比較的エギングで釣りやすいシーズンなので、挑戦してみると思わぬ大型サイズが揚がってくることがあります。 仕掛けは簡単で、使用するのはエギのみです。地域によって様々ですが、基本的にはエギを投げたら底まで落としてしゃくって待つ。また底まで着いたらしゃくって待つ、を繰り返します。イカはエギが動いている間はなかなか抱きつかないので、必ず「待つ時間」を作ってあげることが肝心です。
非常に人気のあるエギングですが、人気ゆえに段々と釣りづらくなっています。ポイントとしては、海藻が生えているエリアと砂地が混在しているようなところ、夜は常夜灯があるポイントが第一級のポイントになります。 イカ釣りは夜釣りの方が釣れるため、夜釣りがメインとなりますが、危険も多く、暗い中で糸を結んだりするのも慣れないうちは一苦労です。初めて行くところは必ず昼間に地形や足場を確認し、友達などでエギングをやっている人がいたら、最初は一緒に連れて行ってもらうことをおすすめします。
では、魚の話題に戻ってポイント解説をします。カサゴやアイナメといった魚は根魚と呼ばれ、石積みや消波ブロックの隙間に隠れており、その隙間を狙いながら釣っていきます。根がかりが多発する場合には、「ぶらくり」という根がかりしづらい特殊なおもりをした仕掛けが売っているので、それを用意すると根がかりに悩まされません。キスを狙う場合には、砂地が肝心となりますが、一番楽な砂地の見つけ方は砂浜の近くで狙うことです。アジやイワシ、メバルを釣る際には、足元の水深がある程度深い場所がおすすめで、最低でも4~5Mほどはある場所が釣りやすいです。
海の場合、潮の満ち引きが釣果に大きく影響します。先週行ってよかったポイントが今週は陸になってたといったこともよくありますので、潮見表をチェックすることが大切になります。 地形と海流によりますが、いずれの釣り方でも潮の流れが非常に速い場所では、初心者の方にはとても難しい釣りになってしまいます。湾になっているところや漁港などの急激な潮の流れから逃れられる場所での釣りから始めることをおすすめします。
カサゴやアイナメ、キスといった魚は自分の近くに餌が来たらすぐに喰い付くという習性があるので、投げても反応がなかったら、別の方向に投げてみてください。また、動いているものによく反応するので、竿先を動かして誘ってやることで釣れる可能性が高くなります。アジやイワシ、メバルの場合、コツはタイミングとタナです。メバルを除いて回遊している魚なので、釣れない時間は何をしても釣れないことが多いです。また、タナという魚のいる水深が違うと釣れません。周りが釣れだしたのに、自分だけ釣れていないという場合は、タナが違うことがほとんどです。何度か違うタナを試してみて、それでも釣れなければ隣の人に聞いてみるのも有効です。
一口に魚といっても、それぞれ異なる習性をしているので、どんなに正しい仕掛けを作っても、狙っている魚に合わなければ全く釣れません。初心者の方に釣り人は優しいので、釣り場でコツを教えてもらうことも、釣果アップの秘訣です。 また沢山釣り上げたい場合、カサゴは一度釣れたらもう一度同じ場所へ投げてみると、続けて2,3匹と揚がることがあります。 メバルは群れで生活する習性があり、一度釣れたら同じポイントに何匹もいるので、すぐに餌を同じ場所へ投入すれば面白いように釣れだします。
釣りというと、手を出しにくい趣味のようですが、非常に手軽な釣り具で簡単に釣ることができます。釣り具屋を覗くと、初心者の方には何が何だか分からないということが多いと思いますが、最近は女性の釣り愛好家も増えていることもあって、初心者の方にも丁寧に教えてくれますので、気軽に店員さんに聞いてみてください。 お子さんを釣りに連れていく場合、安全装備は必須になります。ライフジャケットはどんな釣り場でも使用してください。また、ほかの人の釣り具が飛んできたりすることも時々あるので、帽子も必須です。滑りづらい靴や日焼け止めも忘れずに使用することをおすすめします。カサゴやアイナメといった高級な根魚を狙いながら、アジやイワシなどの数釣りを楽しむなんてことができる5月の釣りは、初心者の方にも非常におすすめです。