福岡のイカ釣り|県の規制・釣期と海づり公園のルール

福岡のイカ釣り|県の規制・釣期と海づり公園のルール

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福岡県は玄界灘・響灘・博多湾など変化に富んだ海岸線を持ち、堤防や漁港からのイカ釣り(エギング)が盛んな地域です。ただし、漁港ごとに釣りの可否や係留規制が変わることがあり、実際に2020年には市内の複数漁港で期間限定の立入・釣り禁止措置が取られた実例もあります。この記事では、福岡県庁・福岡市・糸島市・福岡市漁業協同組合など公開されている一次資料で確認できた規制と釣期の目安を中心にまとめました。個別の漁港の「おすすめ度」は現地で確認できていないため、必ず現地の看板と最寄りの漁協・自治体の最新情報に従ってください(情報確認日:2026年9月26日)。

基本情報

項目 内容
主な対象イカ アオリイカ(ミズイカ)・コウイカ・ケンサキイカ(福岡での呼び名はヤリイカ)
漁業権 第1種共同漁業権(貝類・海藻類・ウニ・タコ類など定着性の水産動植物が対象)の対象種一覧にイカ類は含まれていない(筑前海区の免許内容一覧で確認)。一方、イカを対象にした網漁業(雑魚曲建網など)は第2種共同漁業権として別途免許されている
遊漁者が使える漁具・漁法 県漁業調整規則第43条で「さお釣り及び手釣り」等5種類に限定。餌木・スッテを使うエギング(さお釣り)はこの範囲内
集魚灯(うき灯含む) 筑前海・豊前海側は10KW以下の電気設備なら使用可。有明海側は禁止(福岡県庁)
漁港での釣り禁止の前例 2020年4月30日、福岡市は新型コロナ対策として市内8漁港で釣り等のレジャーを制限。5月21日以降、5月末を目途に各漁港ごとに順次解除された。2021年以降はマナー要請と海づり公園の利用推奨に置き換わり、該当ページは現在削除済み。現地の看板を優先すること
エリアの目安 糸島・福岡市沿岸・宗像・北九州の各漁港が候補になるが、個別漁港の釣り可否は今回一次資料で確認できていない
情報確認日 2026年9月26日(公開情報による。現地取材ではありません)

イカの種類と釣期の目安

福岡市漁業協同組合が公表している「旬のお魚チェック」によると、地元の主な漁獲時期はケンサキイカ(福岡での呼び名はヤリイカ)が周年(漁法は釣り・2そうごち網)、コウイカが3月〜5月(かご・さし網)、アオリイカ(ミズイカ)が4月〜7月(定置網・さし網)とされています。また福岡県水産海洋技術センターが事務局を務める「じざかなび福岡」では、ケンサキイカの主な漁期を5月〜10月、筑前海でいか釣りやたる流し漁法により漁獲されると紹介しています。

これらはいずれも漁業者側の漁獲データであり、堤防からのエギング(遊漁)の好機と完全に一致するとは限りません。水温・潮回り・その年の資源状況によって実際の釣期は前後するため、最新の釣果情報は近くの釣具店やインターネットの釣果報告で確認するのが確実です。

エリア別の傾向と現況確認の重要性

旧来「福岡のイカ釣りポイント」として紹介されてきた漁港について、今回の調査で一次資料に到達できた範囲を整理しました。禁止の告知が見当たらなかった場所も「釣りができると保証されたもの」ではなく、あくまで今回確認できた公式情報の範囲です。現地の看板を優先してください。

エリア 今回確認できた事項
福岡市沿岸(博多湾・玄界島周辺) 2020年4月30日、福岡市は感染拡大防止を理由に博多漁港・弘漁港・志賀島漁港・奈多漁港・浜崎今津漁港・唐泊漁港・西浦漁港・玄界漁港の8漁港で釣り等のレジャーと関係者以外の立ち入りを制限した(福岡市公式ページ、Wayback Machineのアーカイブで確認)。5月21日以降、5月末を目途に各漁港ごとに順次解除。2021年5月更新のページでは、禁止措置は「モラル・マナーを守っていただく」よう求める案内と福岡市海づり公園の利用推奨に置き換わっており、該当ページは現在市サイトから削除されている。姪浜漁港・箱崎漁港などについて「現在も全面禁止」とする民間の釣り場まとめサイトの報告があるが、現行の福岡市公式情報では確認できていない
糸島エリア(芥屋・野北・深江など) 糸島市は2020年5月20日付で市管理漁港(波止場等)での釣り等レジャーの禁止措置を終了した(姫島漁港を除く)。姫島漁港は島内の医療体制を理由に当時「当面の間」禁止を継続するとされていたが、その後の解除告知には到達できておらず現況は未確認。個別漁港の最新の釣り可否を裏づける一次資料には到達できていない
宗像エリア(鐘崎・神湊・大島など) 宗像市内の漁港は宗像市漁港管理条例に基づき宗像市が管理しており、釣り・レジャーに関する現況の一次資料は今回確認できていない。訪問前には管理者である宗像市水産振興課(0940-36-0031)へ確認するのが確実
北九州エリア(太刀浦埠頭など) 北九州港「北九州港の保安対策」(港湾管理者・北九州市、最終更新2026年6月2日)によると、太刀浦第一・第二コンテナターミナル(7・8号、29〜33号岸壁)と太刀浦埠頭(3〜6号、26〜28号、34号岸壁)が国際船舶・港湾保安法(改正SOLAS条約)に基づく制限区域に指定されている。同ページは「釣りなどのレジャーは公共マナーを守り、立ち入りが許された場所でお楽しみいただくようお願いします」と案内しており、制限区域外であれば釣り自体は可能と読める。釣り場情報サイトが報告する具体的な区割りは公式資料では確認できず、現地の看板・フェンスの表示を優先すること
博多港のふ頭・コンテナターミナル(箱崎ふ頭など) 福岡市「国際船舶・港湾保安法による制限区域について」と「箱崎ふ頭|国際船舶・港湾保安法による制限区域について」(更新2022年5月1日)によると、博多港でも改正SOLAS条約に基づき各ふ頭に制限区域が設定されている。漁港(上記の博多漁港等)とは別区分のため、ふ頭・コンテナヤード周辺で釣りをする場合は制限区域の表示を確認すること

いずれのエリアも、行く前に現地の看板・最寄りの漁協または自治体の水産担当に電話で確認するのが最も確実です。福岡市内の漁港については農林水産局水産部漁港課(092-711-4372)、糸島市内の漁港については水産林務課水産振興係(092-332-2088)が窓口として公式サイトに掲載されています。エギング全般の基本を知りたい場合はエギングの基礎知識、福岡県内の釣り場を広く比較したい場合は福岡の釣り場ガイドも参考にしてください。

公式ルールが確認できるスポット:福岡市海づり公園

具体的な釣り場として公式情報で裏づけられるのが、福岡市東区の「福岡市海づり公園」(運営:福岡市漁業協同組合 海づり公園管理事務所)です。公式サイトによると、エギングは平日限定・所定の場所のみで可能とされ、ヤエン釣りやイカフック(通称)・ギャング針の使用は禁止されています。例年4月頭〜6月末には「アオリイカダービー」を開催しており、産卵期は主に4月〜6月(近年は夏〜秋の産卵例も報告)とされています。料金・営業日・利用条件(平日限定などの細部)は変更される可能性があるため、訪問前に公式サイトで最新情報を確認してください。

規制・禁止事項

イカ類は第1種共同漁業権の対象外(第2種の対象になる漁法はある)

福岡県庁が公表する遊漁ルールによると、県の第1種共同漁業権の対象種は「アサリ、サザエなどの貝類、ワカメ、ヒジキなどの海藻類、ウニ、タコ類など」の定着性の水産動植物です。実際に筑前海区の第1種共同漁業権免許の内容一覧(福岡県庁公表、免許期間 令和5年9月〜令和15年8月)を確認すると、対象種はアワビ・サザエ・ハマグリなどの貝類やタコ・ウニ・イセエビなどに限られ、イカ類は含まれていません。一方、同じ一覧の第2種共同漁業権免許の内容には「雑魚曲建網(いか、さわら等を目的とするものを含む)」という網漁業が掲載されており、イカを目的とした網漁業は第2種共同漁業権として別途免許されています。こうした漁具の周辺で釣りをする場合は、県漁業調整規則第43条第3項の「正当な漁業の操業を妨げないようにしなければならない」という規定に注意してください。また、令和2年12月1日の漁業法改正でアワビ・ナマコ・シラスウナギが「特定水産動植物」に指定され、無許可採捕には3年以下の懲役(2025年6月1日の刑法改正で「拘禁刑」に統一されたため、現在は「3年以下の拘禁刑」と読み替え)又は3,000万円以下の罰金が科される可能性があります。イカはこの対象にも含まれていません。

遊漁者が使える漁具・漁法

福岡県漁業調整規則第43条では、遊漁者が使用できる漁具・漁法を「さお釣り及び手釣り」「たも網及び又手網(照明を利用するものを除く)」「船を使用しない投網」「やす、は具」「徒手採捕」の5種類に限定しています。餌木やスッテを使ったエギング・シャクリ釣りは「さお釣り」に該当するため使用可能です。一方、網で絡め取るタイプの漁具(カニ網など)は遊漁者は使用できません。夜釣りで使う集魚灯(うき灯を含む)は、筑前海・豊前海側では10KW以下の電気設備であれば使用できますが、有明海側では禁止されています。

定置網周辺・操業妨害の禁止

筑前海区では、小型定置網(落網・ます網等)や小呂島の定置網周辺に筑前海区漁業調整委員会指示による保護区域が設定されており、当該漁業以外の水産動植物の採捕(釣りを含む)が禁止されています。船で沖に出て定置網周辺を航行する場合は、照明付きブイなど漁具の目印を避けてください。また規則第43条第3項では「正当な漁業の操業を妨げないようにしなければならない」と定められており、定置網やさし網などの漁具の周辺、漁船の多い海域では遊漁を控えるのが基本です。

油を使った餌・疑似餌(通称:油いか)の使用禁止

筑前海区漁業調整委員会指示第216号(令和7年8月5日付、有効期間 令和7年10月1日〜令和12年9月30日、筑前海区全域が対象)により、魚油等の油性物に浸漬したすべての餌料及び疑似餌(通称:油いか)を使用した釣り及びはえ縄漁業の操業が禁止されています。市販の集魚剤やオイルに浸けたエギがこの「油性物に浸漬した疑似餌」に該当するかどうかは条文だけでは断定できないため、判断に迷う場合は福岡県水産局(筑前海区漁業調整委員会事務局)へ確認してください。

アクセス・駐車の注意点

福岡県内の漁港は、駐車スペース・トイレの有無が漁港ごとに大きく異なります。旧本文で紹介されていた個別スポットの駐車場情報は今回の調査では裏づける一次資料が見つからなかったため掲載を見送りました。漁港内は漁業者の作業・係留スペースを最優先し、路上駐車で航路や作業車の通行を妨げないことが前提です。トイレが設置されていない漁港も多いため、事前に近隣のコンビニ等で済ませておくと安心です。

タックル・仕掛け(エギ・スッテ)

アオリイカ狙いなら3.5号前後のエギ、コウイカ狙いはやや沈みの速いエギやスッテ、ケンサキイカの夜釣りでは常夜灯周りで光るタイプのスッテが定番です。初めての場合は号数違いのエギがセットになった商品から始めると釣り場での状況変化に対応しやすくなります。

堤防・テトラポットでの釣りは転落・滑落のリスクがあるため、ライフジャケットの着用を強くおすすめします。

道具選びに迷ったら釣り道具・タックルおすすめガイドも参考にしてください。

安全とマナー

夜のエギングは特に足元が見えにくく、堤防の縁やテトラポットからの転落事故につながりやすいので、ヘッドライトとライフジャケットは必須です。単独釣行を避け、波浪・強風注意報が出ている日は釣行を控えてください。漁港内では漁船の航行・係留作業を妨げないこと、イカの墨や捨てたエサ・仕掛けは必ず持ち帰ること、車を横付けする場合は作業車の通行を妨げないことも大切です。禁止・立入制限の看板がある場所では、周囲に釣り人がいても絶対に立ち入らないでください。

よくある質問

Q. 福岡でイカ釣りに免許や許可は必要ですか?
A. イカ類は福岡県の第1種共同漁業権の対象種(貝類・海藻類・ウニ・タコ類など)に含まれておらず、竿釣り・手釣りでイカを釣ること自体に特別な許可は必要ありません。ただし、油系の餌・疑似餌を使う釣り(通称・油いか)は筑前海区漁業調整委員会指示第216号で期間中(令和7年10月1日〜令和12年9月30日)禁止されているほか、漁港の管理者が独自に釣り禁止区域を設定している場合もあるため、委員会指示の内容と現地の看板は確認してください。

Q. どの漁港が今も釣りができるか確実に知る方法はありますか?
A. 今回の調査では、福岡市・糸島市・宗像市いずれも個別漁港の最新の釣り可否を裏づける一次資料に到達できませんでした。福岡市内は農林水産局水産部漁港課(092-711-4372)、糸島市内は水産林務課水産振興係(092-332-2088)、宗像エリアは漁港の管理者である宗像市水産振興課(0940-36-0031)へ事前に電話確認するのが確実です。

Q. 夜釣りで集魚灯を使ってもいいですか?
A. 筑前海・豊前海側では10KW以下の電気設備であれば使用できます。有明海側では禁止されているので注意してください。

Q. 定置網の近くで釣ってもいいですか?
A. 筑前海区では小型定置網や小呂島の定置網周辺に保護区域が設定されており、釣りを含む採捕行為が禁止されています。定置網やさし網などの漁具の周辺、漁船の多い海域では遊漁を控えてください(船で航行する場合は照明付きブイなど漁具の目印にも注意)。

Q. 集魚剤やオイルに浸けたエギを使ってもいいですか?
A. 筑前海区漁業調整委員会指示第216号(令和7年10月1日〜令和12年9月30日)により、魚油等の油性物に浸漬した餌・疑似餌(通称:油いか)を使った釣りは禁止されています。市販の集魚剤やオイル漬けエギがこれに該当するかは条文からは断定できないため、福岡県水産局(同委員会事務局)へ確認するのが確実です。

出典

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