北海道の釣りの魅力というとなんと言っても、釣り場が多いのと範囲が広い、そして、海・湖・渓流すべてが揃っているという事です。そのために初心者からプロ級まで幅広いジャンルで釣りを楽しむことが出来ます。海は浜・岩場・防波堤が回りをグルっと取り囲み、湖は日本の大きな湖の10位までに4つの湖がランクインし道内の湖すべて合わせるとその数50個、川は1級河川が13という事で渓流釣りも楽しめ、釣り好きにとっては休日ともなると飽きる事がありません。
周りがグルっと海に囲まれている北海道なので海釣り初心者編。釣りの初心者の場合、いきなり人っ気のない岩場や船釣り、投げ釣りなどスキルと体力が必要な釣りはあまりお勧めできません。そこで、ファミリーでもOKな漁港で、なおかつ近場に駐車場が完備されコンビニやトイレもあるような場所が良いでしょう。例えば、道南道央では小樽港・色内埠頭や厩町岸壁漁港、十勝では十勝港・大津漁港・厚内漁港 、道東では厚岸漁港 ・尾岱沼漁港 ・ウトロ漁港 ・霧多布港 ・知布泊漁港 ・走古丹漁港 ・興部漁港 などはいかがでしょう。簡単な釣り具セット(釣竿・仕掛けがセットで2000円くらい)と餌さえあれば海釣りにチャレンジできるのでおすすめです。
それでは初心者にはどのような道具(装備や釣竿、仕掛け)が必要かというと、基本的には北海道の釣りはオールシーズン防寒装備が必要ですので夏場は長ズボン・ジャンパー、秋~春までは完全防寒、そして、道具はバケツ・ハサミ・ペンチ・軍手・タオルと、エサと竿&リール、おもり、仕掛けがあればOKです。そして、釣り道具店やネットではリアルタイムの情報も見ることが出来、それに見合った仕掛けをチョイスし購入します。エサは初心者の釣りの場合だいたいイソメでOKです。
広大な北海道の自然を堪能しながらの釣りを満喫したい場合、おすすめは投げ釣りです。投げ釣りの場合、釣り場は浜・防波堤など場所を問いませんし、その上大物をゲットできる場合もあります。オールシーズン狙えるのがカレイで比較的暖かい道南道央から順につれ始めます。そして、寒い時期はコマイやホッケも狙え、ホッケは暖かくなるにつれ道北方面へ移動するので一年を通りて長い期間釣れます。そして、投げ釣りでも釣れる大物の代表格といえばサケです。時期にもなると太平洋やオホーツクでは投げ竿が浜にビッシリ並びます。道外からわざわざ来る釣り人もいるくらいのにぎわいです。ただしサケ釣りには禁漁区や禁漁期間があるので要注意です。
投げ釣りはどのような仕掛けが必要かというと、まず竿は、はじめのうちは400cm~425cmくらいのものから始めます。長くて難しいと思いがちですがコツさえつかめば100mや150mは飛ばせるようになります。お値段はピンキリで千円~数万円まで様々ですが最初のうちはセット竿でもOKですし、ほかにリール(できれば投げ専門が良い)、おもり(竿の号数で重さが変わる)、糸、仕掛け・針(投げ用で〇〇狙いと書かれているものでOK)などです。
道南では函館港~噴火湾にかけてはサビキでソイ、チカ、イワシ、ワームでもソイ、そして投げ釣りでカレイ、アブラコ、カジカなど。静狩や函館港の中央ふ頭などでロックフィッシュ狙いというのも人気があるようです。椴法華港では投げ釣りでのババガレイが有名です。苫小牧~日高にかけてはふ頭でのサビキでチカ、イワシ、ソイ、浜や防波堤での投げ釣りでカレイ、ソイ、アブラコ、カジカが釣れます。積丹~小樽にかけては防波堤やふ頭でのサビキ釣りでチカ、イワシ、ソイ。美国漁港はサケ釣りのメッカ。室蘭はすべてのポイントでカレイ、アブラコ、サビキでチカ、サバ、イワシが釣れますが、一部立ち入り禁止の場所もあり要注意です。
海釣り好きの人はたいてい「〇〇が今狙いだ」と常に情報を得ている人が多いはずです。だいたいが、カレイを狙うにはアソコが良いとか、コマイはあそこが~とか人気のスポットがあります。道内の沿岸は距離が長いので魚は沿岸を水温に応じて移動していき、そのエリアごとに狙う魚も多少異なります。道南は主にカレイ、アブラコ、カジカ狙いが多く、ここ数年は放流の成果からニシンも戻ってきているという事です。
十勝~釧路にかけては、サビキでチカはオールシーズン。コマイやカレイ狙いの投げ釣りも人気ですが、しかし、なんといってもサケ釣りが人気で、8月~10月お盆頃から釣り場はにぎわいます。仕掛けは浜だと投げも良いのですが、防波堤ではルアー竿に投げ用リールでの「ぶっこみ釣り」のを楽しむ方も多いようです。しかし、サケ釣りに行く際には河口規制に注意しましょう。この地域にはポイントがもう1つ。あのオホーツク海が広がっていますのでサケのほかにカラフトマスが来ます。特に網走から知床周辺の網走港、宇登呂、羅臼、常呂方面(北オホーツク川)が賑わいます。8、9月が最盛期ですが禁漁区、禁漁時期には要注意です。
十勝道東方面は太平洋とオホーツク海がメインになるのでサケの名所である十勝港や厚内漁港、シシャモ狙いの釧路港、網走方面に行くとサケのほかにもマス類狙いでにぎわいます。その期間は遠方の道内・道外の釣り人達も女満別や釧路空港などのローカル空港を利用したりレンタカーを利用してサケマス釣りにやってくるほどのメッカとなります。
北海道は他県と比べて圧倒的にアウトドアが盛んな土地です。なので、釣り好きの方は釣り場に泊まり込んで楽しむという方も多く、外でジンギスカンを焼きつつビール片手に釣りという様子も見られます。道内は防波堤以外の砂浜ですと車を横付け出来る場所でふつうにBBQ、ジンギスカンをくらいならば出来るところが多いです。そして帰りには温泉が沢山湧いていますので(道内250の温泉があります)決まって温泉で疲れをいやして帰るという方も沢山いらっしゃいます。道内の釣りはキャンプ&BBQや温泉日帰り旅行も合わせて楽しむことが出来るというわけです。
釣りをはじめアウトドアのメッカ北海道。気になるのが気温です。夏場はカラっとしていながらも日中30度を超える日もあり、朝晩は涼しいというのが特徴です。平均気温は札幌で5月、10月が12℃前後、6・7・8月が20度前後。しかし、ホッケ、コマイ狙い、秋のサケマス狙いの際完全防寒が必要なくらいまで下がり発電機&ストーブを持ち込む方もいらっしゃいます。ちはみに冬場の平均気温は1,2月が-3℃~4℃の間、3月、12月がギリギリプラス気温です。
北海道はでっかいどー と言われていた時期もあるくらい広い土地です。(四国と九州を合わせたくらいの広さ)ちなみに、距離で言うと札幌→網走約400㎞ 札幌→根室約450㎞札幌→函館約280㎞ 札幌→稚内約370㎞(内陸経由)他県などからの所要時間札幌→東京約2時間(千歳⇔羽田間1時間半+快速で37分)札幌→大阪約2時間20分(伊丹⇔千歳1時間40分+札幌まで37分)といった具合で札幌までは近いのですが、そこからが遠いのです。道内新千歳空港を含め13か所の空港があるので遠方への釣りの際に各空港を利用して釣りを楽しむという方もいるくらいです。しかし、道民の釣り人口率は実は全国平均以下という状況ですので是非他県の方も釣りを楽しみに来ていただきたいものです。