釣りで、クーラーに入りきらない魚を持ち帰る方法について。 私は、シマノのクーラーボックス、スペーザ
釣りで、クーラーに入りきらない魚を持ち帰る方法について。
私は、シマノのクーラーボックス、スペーザベイシスの130を所有しています。波止釣りオンリーです。 釣り場に着くとすぐに氷を入れたクーラーに海水を投入して潮氷(海水氷)を作ります。釣れた魚は即締めて(血抜きして)ドボンしています。 40㎝くらいまでの魚なら入るのですが、それ以上が釣れてしまった場合は頭や尾びれを落としたり、ぶつ切りにする必要が出てきますよね。前置きが長くなりましたが、ぶつ切りにして身が露出した魚を潮氷(海水氷)に直接入れるのは、好ましくないでしょうか?
追記:公的機関・大学などの資料で確認できること(2026年9月7日確認)
クーラーボックスに入りきらない大きさの魚をどう持ち帰るかは、実は「これが正解」という公的な基準があるわけではありません。ただし、質問にある血抜き・潮氷(海水氷)づくりに関係する事実は、国・県の資料、大学の研究成果、JAFの検証テストで確認できます。判断材料として整理します。
①血抜き・締め方が鮮度に影響するしくみ
新潟県(新潟越後広域水産業再生委員会の取り組みを紹介する新潟県公式ページ)は、魚の締め方を「漁獲した魚を海水氷で締める方法を『野締め』」「魚が生きた状態で包丁、手鉤などで締める方法を『活け締め』」の2通りに整理しています。活け締めの一種である神経締めについては「魚の鮮度と美味しさを保つために、背骨近くを通っている神経にワイヤー等を通し、神経を壊す締め方」と説明したうえで、放血の工程を「血液は変質しやすく細胞の分解を促すため、完全放血させることが重要です」としています。質問にある「即締めて(血抜きして)ドボンしています」という手順は、この完全放血の考え方に沿ったものといえます。東京大学大学院農学生命科学研究科の研究グループが養殖シマアジで行った検証実験でも、「神経締め処理を施したシマアジは、野締め処理を施したものと比較して鮮度落ちが有意に遅いが、官能評価上の差異は極めて小さい」という結果が報告されています。この実験は脱血処理を前提とした神経締めについての検証で、魚種・サイズがそのまま質問のケースに当てはまるとは限りませんが、「血抜き(放血)を確実に行うこと」自体は複数の情報源で鮮度保持の観点から重要とされています。
②内臓・エラを外すことの衛生的な意味
厚生労働省はアニサキスによる食中毒の予防について、消費者向けに「魚を購入する際は、より新鮮な魚を選びましょう。また、丸ごと1匹で購入した際は、速やかに内臓を取り除いてください」「内臓を生で食べないでください」「目視で確認して、アニサキス幼虫を除去してください」と案内しています。生食する場合の対策としては「冷凍してください。(-20℃で24時間以上冷凍)」「加熱してください。(70℃以上、または60℃なら1分)」を挙げる一方、「一般的な料理で使う食酢での処理、塩漬け、醤油やわさびを付けても、アニサキス幼虫は死滅しません」と明記しています。ぶつ切りにする際に頭部やエラ・内臓を早い段階で落とすことは、アニサキスが寄生しやすい内臓を早期に取り除くという点で、この案内の考え方に沿っています。
③ぶつ切りにした身を潮氷(海水氷)に直接入れることについて
この点をピンポイントで扱った公的機関・大学の一次資料は見つかりませんでした(2026年9月7日時点での調査範囲)。確認できたのは、(a) 新潟県の公式ページが保冷の工程を「処理した魚の体温を下げ、魚体に見合った最適温度で保存します」と位置づけ、低温保持そのものを重要な工程としていること、(b) 農林水産省が食中毒予防の「ふやさない」原則として「生モノや調理した料理は暖かい部屋に長時間放置せず…早めに冷蔵庫へ保存する」ことを挙げ、細菌の増殖速度について「大腸菌の場合、20分で倍になることがあります」と説明していることです。身が露出した状態は表面積が増えるため、(a)(b)の「低温を保つ・早く冷やす」という考え方に沿えば、切り身にした後も速やかに氷へ触れさせること自体は理にかなっていますが、「潮氷に直接入れてよいか」を断定した公的な記述は確認できていません。
④クーラーに入らない分の対処
公的機関がクーラー代替品そのものを推奨している一次資料は見当たりませんでした。一方、農林水産省は食中毒予防の「つけない」原則の説明で「肉や魚からはドリップと呼ばれる汁が流れ出すことがあります。ドリップを通じて他の食材に細菌などを付着させる可能性があるため、買い物や食材の保存時には、必要に応じてポリ袋に入れるなどの対策が大切です」と案内しています。この考え方に沿うと、①クーラーに入りきらない分を個別にビニール袋へ包んでから氷に触れさせる、②大容量の保冷バッグやソフトクーラーを予備として積んでおく、③現場で頭や内臓を落として体積を減らしてから収納する、といった対応は「低温保持」と「ドリップによる相互汚染の防止」という2つの公的な考え方の延長線上にある工夫といえます(工夫そのものへの公的な推奨・効果の裏付けではありません)。
⑤車での移動時の注意
JAF(日本自動車連盟)が2012年8月に実施した検証テストでは、気温35度・炎天下で対策をしていない車両(黒色)の車内温度が最高57℃・平均51℃まで上昇したと報告されています。クーラーボックスを車内に積んで持ち帰る場合、車内そのものが高温になることを踏まえ、氷の量に余裕を持たせる、日陰や風通しの良い場所に置く、車内に長時間放置しないといった対応が保冷効果を保つうえで重要になります。
判断材料の整理
以上を整理すると、(1)血抜き(完全放血)を行うこと自体は鮮度保持の観点で複数の情報源が重要と位置づけている、(2)内臓を早めに取り除くことは厚生労働省がアニサキス食中毒予防として案内する内容と一致する、(3)低温を早く・継続して保つことは農林水産省・新潟県のいずれも重視している、(4)ただし「ぶつ切りにした身を潮氷に直接入れてよいか」自体を断定した公的資料は見つかっていません。氷を清潔に保つ・他の食材(自分の身以外の荷物等)と接触させすぎない・持ち帰りの時間をできるだけ短くする、という一般的な低温管理の考え方に沿って判断するのが安全側の対応といえます。
出典(2026年9月7日確認):新潟県「新潟越後神経締めについて」/東京大学大学院農学生命科学研究科・農学部「神経締めの価値とは何か?」/厚生労働省「アニサキスによる食中毒を予防しましょう」/農林水産省「食中毒予防3原則編」/JAF「真夏の車内温度(JAFユーザーテスト)」
🧊 クーラーに入りきらない分をどうするか
- いつものクーラーに入りきらない分の受け皿として、折りたためて荷室に積める大容量のソフトクーラーを予備に積んでおく方法があります。
- 個別に包んで氷に触れさせたい時は、大きめのフィッシュバッグ(保冷仕様)も選択肢になります。
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