甑島(こしきしま)は鹿児島県薩摩川内市に属する東シナ海の離島で、上甑島・中甑島・下甑島からなる甑島列島の総称です。この記事では、本土からのアクセス方法、実在する釣り場(漁港・堤防)の釣り可否、地磯・沖磯へ渡る渡船の利用方法、季節ごとに狙える魚を公開情報にもとづいて整理しました。離島のため釣り場によっては地元漁協が独自に釣りを制限しているエリアもあります(本記事は2026年7月時点で確認できた公開情報にもとづきます。現地取材ではありません)。
基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 所在地 | 鹿児島県薩摩川内市(上甑島・中甑島・下甑島などからなる甑島列島) |
| アクセス | 串木野新港(いちき串木野市)からフェリー「結Lineこしき」、川内港(薩摩川内市)から高速船「甑島」が運航(詳細は後述) |
| 主な魚種 | アオリイカ、メジナ(グレ)、イシダイ、ヒラマサ・カンパチなどの青物、アジなど |
| シーズン | 通年釣行可能。魚種ごとの最盛期は「季節ごとに狙える魚」の項を参照 |
| 情報確認日 | 2026年7月(公開情報による。現地取材ではありません) |
甑島へのアクセス
甑島は離島のため、まず本土からの船便を押さえることが釣行計画の出発点になります。運航会社は甑島商船で、串木野新港発の「結Lineこしき」(フェリー)と川内港発の「甑島」(高速船)の2系統があります。
| 船便 | 発着港 | 所要時間の目安 | 大人片道運賃の目安 |
|---|---|---|---|
| フェリー「結Lineこしき」 | 串木野新港⇔甑島各港 | 公式サイトの時刻表をもとにすると1時間強〜(便・港により変動。例年1〜2月中に定期検査で約2週間の運休あり) | 2,800円(里〜長浜間のみの利用は1,500円) |
| 高速船「甑島」 | 川内港⇔甑島各港 | 川内港〜里港 約50〜55分(便により異なる。公式時刻表で確認)、川内港〜長浜港 約70〜95分(2026年10月確認では1便8:50発〜10:25着が95分、2便14:30発〜15:40着が70分) | 4,070円(急行料金込み)、里〜長浜間のみは2,420円 |
車を航送できるのはフェリー「結Lineこしき」のみです。車両航送運賃は車の全長で変わり、串木野新港〜甑島各港では3m未満で7,460円、4m未満で9,130円など、長さが増すごとに加算される料金体系になっています(詳細は公式サイトの運賃表を要確認)。乗船予約は乗船日の2ヶ月前から受け付けており、車両航送は乗船手続きの期限が串木野港で1時間前、甑島各港で30分前までと定められています。最新の時刻・運賃・予約枠は甑島商船公式サイトの時刻表と予約受付案内で必ず確認してください。
島内移動については、2020年8月29日に中甑島と下甑島を結ぶ「甑大橋」(全長1,533m・鹿児島県内最長)が開通し、既存の甑大明神橋(上甑島〜中甑島)とあわせて甑島三島が陸路でつながっています。そのため上陸後はレンタカーで三島を移動しながら釣り場を回ることができますが、フェリーで車を航送していない場合、島内でのレンタカー手配(台数に限りあり)を事前に確認しておくと安心です。
釣りができる場所
以下は釣り情報サイトで陸っぱりの釣り実績・釣り可否が確認できたスポットです。漁港は漁業関係者の作業の場でもあるため、係留船のロープ周辺や漁協の目の前などでは声の大きさや駐車に配慮してください。
里港(上甑島)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 所在地 | 薩摩川内市上甑町里(上甑島) |
| アクセス | フェリー・高速船の発着港そのもの。下船後すぐに釣り場へ出られる |
| 駐車場 | 小堤防付近に車を横付けできるとされる |
| 足場 | 北側漁港・フェリー乗り場・南側漁港の複数エリアがある。南側の外向き堤防は堤防が高く、干潮時は取り込みに長めのタモが必要 |
| 主な魚種 | アオリイカ(通年)、アジ、根魚、青物など |
| 釣り可否 | 釣行可。ただしフェリー運航時間中は乗り場での釣りは避け、営業時間外に行うのがルールとされる |
平良港(中甑島)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 所在地 | 薩摩川内市上甑町平良(中甑島) |
| アクセス | 甑大明神橋・甑大橋経由で車での移動が現実的 |
| 駐車場 | 平良堤防付近に車を横付けできるとされる |
| 足場 | 平良堤防は180度の広い釣り座で風向きに応じてキャスト方向を変えやすい。東防波堤は堤防が高く、6m程度のタモがあると安心。港奥は漁協・民家が近接するため騒音・駐車に配慮 |
| 主な魚種 | アオリイカ、ヤリイカ、青物、マダイ、根魚 |
| 釣り可否 | 釣行可。ただし係留船周辺はロープが多く非推奨。5月はアオリイカの禁漁期間とされるため、時期を確認してから訪れること |
手打港(下甑島)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 所在地 | 薩摩川内市下甑町手打(下甑島最南端) |
| アクセス | 長浜港(フェリー乗り場)から車で約12km・20分弱 |
| 駐車場 | 法雲寺前などに駐車スペースがあるとされる |
| 足場 | 旧フェリー乗り場跡の堤防先端や漁協前は比較的入りやすい一方、生け簀前は堤防が6m以上あり長いタモが必要、断崖エリアは梯子の登り降りが必要で足場の悪い場所もある。初めて訪れる場合は無理のないポイントを選ぶこと |
| 主な魚種 | アオリイカが中心(3kg級の実績あり) |
| 釣り可否 | 釣行可。昼間は漁船が停泊し釣りづらいポイントもあるため、時間帯によって場所を選ぶとよい |
注意:鹿島(下甑島)は島外者の釣りが基本的にできません
下甑島の鹿島地区は、鹿島漁協が資源保護(特にアオリイカ)を目的に「島外からの来訪者の釣りは基本的に遠慮してほしい」との方針を示しているエリアです。釣りが認められるのは鹿島地区の住民・地区内の民宿宿泊者・帰省客などに限られるとされています。漁協組合長は、島外の釣り人には後述する遊漁船・磯渡し船(誠芳丸・親和丸など)の利用を勧めています。現地の看板・掲示に必ず従い、無断で釣りをしないでください。
他エリアの釣り場探しの基本は釣り場ガイドまとめも参考にしてください。
初心者が甑島で釣るなら
甑島で初めて釣りをするなら、フェリー・高速船の発着港でもある里港、車でアクセスしやすい平良港、堤防先端が比較的入りやすい手打港のような、駐車場から近く足場の良い漁港堤防から始めるのが無難です。里港はフェリーターミナルが目の前にあるため、道具を忘れても最低限の買い出しがしやすいという利点もあります。
- フェリー・高速船の発着時間帯は、乗り場付近での釣りを避ける(乗降客・船の航行の安全のため)。
- 離島は病院・診療所へのアクセスに本土より時間がかかります。無理のない場所・時間帯を選び、単独釣行は避けましょう。
- 車の航送をしない場合は、島内のレンタカー台数に限りがあるため事前予約が安心です。
- 持ち物の目安:竿・仕掛け一式、ライフジャケット、滑りにくい靴、飲料水、ゴミ袋(漁港にゴミ箱はないことが多い)。
地磯・渡船で狙う場合
甑島は地磯・沖磯からの本格的な磯釣りでも知られ、鹿島地区を拠点に沖磯・地磯へ渡してくれる瀬渡し船(渡船)が営業しています。確認できた例では、鹿島一帯を拠点とする「親和丸」が磯渡しを行っています。公式サイトの出港時間は「川内港の出港時間の目安」(昼釣り3時出港〜13時回収、夜釣り17時出港〜3時回収)として掲載され、鹿島までの所要時間は1時間40分とされています。乗船場所は予約時に電話でご確認ください。乗合料金は公式の料金表で昼12,000円、夜13,000円です(2026年10月17日確認。半夜釣りと割引は公式の料金表に記載がないため予約時に確認)。予約制のため、事前に電話やメールでの申し込みが必要です。
磯は堤防以上に転落・滑落のリスクが高い釣り場です。渡船を利用する場合は、以下を必ず守ってください。
- ライフジャケットを必ず着用する。
- スパイクシューズ・フェルトソールなど、濡れた岩場で滑りにくい磯靴を履く。
- 単独釣行を避け、渡船業者に帰船時刻・連絡方法を確認しておく。
- 波・うねり・増水の予報を事前にチェックし、渡船業者が「欠航・上礁中止」と判断した場合は必ず従う。
- 離島の磯は救助・搬送に時間がかかるため、無理な移動・急な岩場の登り降りは避ける。
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季節ごとに狙える魚
| 時期 | 主な対象魚 | 備考 |
|---|---|---|
| 12〜2月(冬) | メジナ(グレ) | 冬が最盛期とされ、クチブトメジナ50cm超・オナガメジナ60cm超も狙えるとされる |
| 3〜4月(春) | イシダイ | 春が有望な時期とされる |
| 5月 | — | 地区によりアオリイカの禁漁期間が設定される(平良港など)。時期・範囲は年により変わるため現地・漁協で要確認 |
| 6〜11月(初夏〜秋) | アオリイカ、ヒラマサ・カンパチなどの青物、アジ | アオリイカは本格シーズン入り。年間を通してキロオーバーも期待できるとされる |
| 冬(季節風の時期) | ヒラスズキ | 冬の北西季節風が吹くと活性が上がるとされる |
魚種・時期はいずれも釣り情報サイトの一般的な傾向にもとづく目安であり、その年の水温・潮回りによって前後します。特にアオリイカの禁漁期間は地区・年によって異なるため、訪問前に現地の漁協・観光協会等に確認してください。
安全とマナー
- 甑島は離島のため、病院・診療所へのアクセスに本土より時間がかかります。無理な釣行計画(悪天候時の強行、単独での地磯釣行など)は避けましょう。
- 堤防・波止・磯での釣りは転落の危険があります。ライフジャケットを着用しましょう。
- ゴミ・仕掛けの切れ端は必ず持ち帰り、釣り場をきれいな状態で使わせてもらいましょう。
- 漁港は漁業関係者の仕事の場でもあります。作業の妨げにならない場所を選び、鹿島地区のように「島外者の釣りは基本的にできない」とされるエリアには入らないでください。
- 鹿児島県の遊漁では、一般の人が使える漁具・漁法は竿釣り・手釣りなどに限られます(トローリングや延縄、潜水器具を使った採捕などは対象外)。詳細は鹿児島県公式サイト「漁業調整規則」で確認できます。
道具選びに迷ったら釣り道具ガイドまとめ、釣り禁止エリアの一般的な考え方は釣り禁止エリアまとめもあわせて確認してください。
よくある質問
Q. 甑島へはどうやって行きますか?
A. 串木野新港(いちき串木野市)からフェリー「結Lineこしき」、川内港(薩摩川内市)から高速船「甑島」が運航しています。所要時間の目安は高速船で川内港〜里港が約50〜55分、フェリーで1時間強〜です。車を航送できるのはフェリーのみで、乗船予約は2ヶ月前から受け付けています。最新の時刻・運賃は甑島商船公式サイトで確認してください。フェリーは例年1〜2月中に約2週間、定期検査のため運休します(時刻表の備考。2027年の具体日程は未確認)。
Q. 初心者でも甑島で釣りができますか?
A. 発着港でもある里港、車でアクセスしやすい平良港、堤防先端が入りやすい手打港のような足場の良い漁港堤防なら、初心者でも釣りやすいとされています。ただし離島は病院へのアクセスに時間がかかるため、無理のない計画とライフジャケットの着用をおすすめします。なお下甑島の鹿島地区は資源保護のため島外者の釣りが基本的にできません。
Q. 甑島では何が釣れますか?
A. アオリイカが特に有名で通年狙えますが、地区により5月前後に禁漁期間が設けられます。冬はメジナ(グレ)、春はイシダイ、青物(ヒラマサ・カンパチ)は季節を通じて狙えるとされています。詳しくは「季節ごとに狙える魚」の項を参照してください。
出典
- 甑島商船公式サイト「時刻表」
- 甑島商船公式サイト「運賃-高速船 甑島-一般用」
- 甑島商船公式サイト「運賃-結Lineこしき-一般用」
- 甑島商船公式サイト「予約受付案内」
- いちき串木野市「甑島フェリー、その他」
- 鹿児島県公式サイト「甑大橋(藺牟田瀬戸架橋工区)が開通しました」
- 鹿児島県公式サイト「鹿児島県漁業調整規則や漁業法による規制について」
- うるめいわし「甑島エギングポイント紹介【里港】」
- うるめいわし「甑島エギングポイント紹介【平良】」
- うるめいわし「甑島エギングポイント紹介【下甑島-手打港】」
- うるめいわし「甑島エギングポイント紹介【鹿島エリアについて】」
- 甑島鹿島 磯渡し船「親和丸」公式サイト
- 魚速報「甑島の釣り場情報」
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