魚探(魚群探知機)の画面は、パッと見ると「海の断面図」のようですが、実は船の真下だけを見て、それを横に流しながら描いた絵です。画面の右端がいまの様子で、左へ行くほど過去の映像になります。この記事では、本多電子とGarminの公式説明をもとに、通常の2D表示の読み方と、停船中に海底が平らに見える理由、魚アイコンが何を表しているかを整理しました。魚がいるかどうか、魚種、釣果、安全の判断は、この記事では扱いません。
例えるなら、魚探の画面は、右端から少しずつ出てくる巻物です。いまの様子が右端に描き足され、直前までの様子が左へ送られていきます。
※本記事は当サイトで実際に魚探を使って検証した体験談ではなく、本多電子およびGarminの公式ページの記載を2026年10月23日時点で確認して要約したものです。機種によって表示や設定の名称が違うため、実際の操作はお使いの機種の取扱説明書で確認してください。
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魚探は「船の真下」を見ている
本多電子の解説では、魚探は超音波を送り、海底や魚群で反射して戻ってくるまでの往復時間を距離に換算して、深度として表示します。音波は水中を1秒間に約1,500mの速さで進むとされており、たとえば真下に発射して戻るまで1秒かかったなら、底に届くまでが0.5秒、戻るのが0.5秒で、水深は750mという計算になります。浅い場所では戻りが早く、深い場所では遅くなります。
戻ってくる反射波の強さは、画面の色の濃さの違いとして表されます。公式は、魚群の密度が高いほど反射波が強い、魚群が大きいほど広い範囲から反射波が返る、岩場など底質が固いほど海底からの反射波が強い、といった例を挙げています。ただし、深度によって超音波の減衰や探知範囲が変わるため、反射の強さと深度を合わせて判断する必要がある、とも書かれています。
画面の右端が「いま」、左は過去

本多電子の「画面の見方」によると、魚探の画面は、右端が船(振動子)の真下です。超音波を発信するたびに1ラインずつ右端に描き、直前の画面を左方向へ移動させて、画面を作っています。したがって、右端の1ライン以外は、すべて過去(船の後方)の画像です。
船速と画面が流れる速さは関係がない
魚探は、一定の速度で移動しているほど正確な地形が表示されます。ただし、船の速さと、画面が動く速さは関係がないと書かれています。画面が速く流れているからといって、船が速く動いているとは限りません。
停船中は、海底が平らに見える

公式は、停船時には、周囲の地形がどう変化していても、あたかも平らな場所のように表示される、と説明しています。公式はその理由を述べていませんが、画面が1ラインずつ右端に描き足される仕組みからすると、船が止まっている間は同じ場所の真下を描き続けることになるため、と考えられます(これは当サイトの推測です)。使い始めの頃は、まっすぐゆっくり船を走らせながら魚探の映像を見て、イメージをつかむとよい、と公式は勧めています。
魚は「へ」の字に映ることがある

超音波は水中で円錐状に広がるため、真下と斜めでは測定する距離(時間)が変わります。この性質のため、魚が画面上で「へ」の字の形で表示されることがあります。ただし、魚はいつも船の真下にいるわけではないので、いつも「へ」の字で映るわけではありません。
また、公式は「深いところにいる魚群ほど、画面上では大きく表れる」ことを意識して、魚群の大きさと色の強弱で判断するように、と書いています。超音波の幅は下へいくほど広がるためです。同じ魚群でも、浅い場所と深い場所では、画面での大きさが違って見えます。
周波数の違い:広く見るか、細かく見るか
本多電子の解説では、周波数が約50kHzの低い周波数は超音波の広がりが大きく、広い範囲を探れる一方、ポイントの位置を正確につかむのは難しいとされています。約200kHzの高い周波数は広がりが小さく、ポイントの正確な位置が分かり、小魚などの小さな反応も映りますが、深い場所は探りにくくなります。低い周波数ほど減衰が少ないため、深い場所では低周波、浅い場所では高周波を使うのが一般的、と書かれています。
高周波と低周波を同時に表示できる魚探では、低周波にだけ映って高周波に映っていなければ、船の真下から離れたところに何かがあり、両方に映っていれば真下に近いところにある、と判断できるそうです。
画面の「魚アイコン」は、機械が解釈した表示
Garminの取扱説明書(STRIKER、ECHOMAP Plusなど)では、「Fish Symbols」の設定を、「ソナーが水中に浮いているターゲット(suspended targets)をどう解釈するかを決める設定」と説明しています。選べる表示は、魚アイコンだけ、アイコンと水深の数字、アイコンと背景のソナー画像、その3つ全部、の4通りです。つまり、魚アイコンは、機械が反応を魚のようなものとして解釈して描いた記号です。アイコンが出ているから魚がいる、出ていないからいない、と決めることはできません。
同じ説明書の「Pic. Advance」は、深い場所で画面の流れを速く見せる設定です。深い場所では音波が底まで往復するのに時間がかかるため、受信1回ごとに複数の列を描いて画面を進めます(1/1、2/1、4/1、8/1の設定)。このため、同じ機械でも設定で画面の流れ方が変わります。
また、Garminの機種には、船の左右を映す「SideVü」や、船の前方・下方を映像のようにライブで見る「LiveScope」の表示があります。これらの表示は別の見方が必要なため、本記事は通常の2D(船の真下を映す表示)だけを扱っています。
画面を見て、仕掛けを落とす前に知っておきたいこと
本多電子の解説の「予備知識」には、画面に魚群が表示されていても、潮の向きと強さを考えずにその真上に仕掛けを下ろすと、仕掛けは魚の後方に落ちることがあり、仕掛けは潮上から下ろすのが基本、と書かれています。また、使い始めの頃は、水中のごみやプランクトンの反応と魚との区別がなかなかつかないが、反応の映像にはそれぞれ特徴があるので、使ううちに区別がつくようになる、とも書かれています。
この記事で扱わないこと
- 魚がいるかどうか、魚種、釣果の判断
- 安全の判断(船の航行、水深、岩礁の回避など)
- SideVü、LiveScope、サイドスキャンなど通常の2D以外の表示
- 特定の機種の操作手順、設定値のおすすめ
初めての魚探を探すとき(検索リンク)
ボートや小さな船で使う携帯型や小型の魚探は、大きさや電源、振動子の取り付け方が機種で違います。以下は検索リンクです。表示される商品は、本記事で解説した2D表示に対応しているとは限らないため、商品ページの仕様と取扱説明書で確認してください。
よくある質問
Q. 魚探の画面で、魚の種類は分かりますか?
A. 本多電子の解説は、魚探を超音波の反射で魚群の存在や量・種類などを分析できる装置と説明していますが、画面の色の強さから分かるのは、魚群の大きさや密度、海底の形状や底質の目安です。使い始めは、ごみやプランクトンの反応と魚の区別も難しいと書かれています。この記事では魚種の判断は扱いません。
Q. 画面が流れる速さが変わりました。船が速くなったのですか?
A. 本多電子の解説では、船の速さと画面の動く速さは関係がないとされています。Garminの機種では、Pic. Advanceのような設定で、画面の進み方が変わります。
Q. 停船すると海底が平らになったように見えるのはなぜですか?
A. 公式は、停船時には周囲の地形に関係なく、平らな場所のように表示されると説明しています。画面は船の真下を1ラインずつ描き足して作られていて、止まっている間は同じ場所の真下を描き続けるため、と考えられます(理由の部分は当サイトの推測です)。
Q. Garminの魚アイコンが出ていれば魚がいますか?
A. 取扱説明書は、Fish Symbolsを、ソナーが水中の浮遊ターゲットをどう解釈するかの設定と説明しています。アイコンの有無だけで魚の有無を決めることはできません。
出典一覧(2026年10月23日確認)
- 本多電子「画面の見方」(魚群探知機の基本)
- 本多電子「魚群探知機とは?」(魚群探知機の基本)
- 本多電子「周波数・出力」(魚群探知機の基本)
- Garmin「STRIKER Series Owner’s Manual – Configuring the Appearance of Suspended Targets」(英語)
- Garmin「ECHOMAP Plus Owners Manual – Sonar Appearance Settings」(英語)
- Garmin「STRIKER Plus – SideVü Sonar View」(英語)
- Garmin「ECHOMAP UHD2 6/7/9 sv Owner’s Manual – LiveScope Sonar View」(英語)
あわせて以下の記事も参考にしてください。
