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高知県でアオリイカ(エギング・ヤエン)を狙う際、県の規則を確認すると、高知県漁業調整規則にアオリイカ固有の採捕禁止期間や体長制限の規定はありません(同規則第34条の対象種にアオリイカは含まれていません)。ただし遊漁者が使える漁具・漁法は同規則第44条で竿づりなど6種類に限られ、集魚灯などの照明を使ったたも網・やすでの採捕は除外されています。特定水産動植物(アワビ・ナマコ・シラスウナギ)の無許可採捕には漁業法で罰則があります。この記事は高知県公式サイト・水産庁・e-Gov法令検索など公的機関の情報のみをもとに、遊漁者が守るべきルールと漁港でのマナー、安全対策を整理しました。個別の釣り場・タックル選びは記事末尾の関連リンク先でご確認ください。情報確認日: 2026年9月26日。
アオリイカは、堤防や漁港からエギング(餌木を使ったルアー釣り)やヤエン(活きたアジなどを餌にヤエンという仕掛けで抱かせて釣る方法)で狙われています。高知県は太平洋(土佐湾)に面し堤防や漁港が点在しますが、どの場所で釣る場合もまず適用される法令・規則を確認したうえで竿を出すことが前提です。本記事は高知県公式サイトが公開している高知県漁業調整規則の内容と、漁業法の現行条文、水産庁・高知県警察の安全情報を、逐語または要約で整理しています。
高知県公式サイト「遊漁者の漁具・漁法」および高知県漁業調整規則(2020年11月17日規則第73号、2025年4月1日規則第44号改正版)第44条によると、海面において遊漁者(漁業者以外の人)が採捕に使える漁具・漁法は、次の6種類に限られています。
| 号 | 漁具・漁法(規則第44条第1項の原文) |
|---|---|
| (1) | 「竿(さお)づり及び手づり」 |
| (2) | 「たも網及び叉(さ)手網(火光その他の照明を利用するものを除く。)」 |
| (3) | 「投網」 |
| (4) | 「は具」(高知県公式サイトの解説では「くまで」などを指すと説明されています) |
| (5) | 「徒手採捕」 |
| (6) | 「やす(火光その他の照明を利用するもの及び発射装置を有するものを除く。)」 |
エギングは竿とリールを使う釣り方のため、上記(1)の「竿づり」に当たります。ヤエンも竿とラインを使ってアオリイカを取り込む釣り方のため通常は(1)に含まれると考えられますが、個別の疑義がある場合は高知県水産振興部漁業管理課(調整担当 088-821-4608)へ確認することをおすすめします。規則第44条第2項では、漁業者が漁業を営む場合や試験研究目的の採捕にはこの制限が適用されないと定められています。
(2)たも網・叉手網と(6)やすには「火光その他の照明を利用するものを除く」という条件が付いています。集魚灯などの照明を使ってたも網やヤスでアオリイカを採ることは遊漁者には認められていません。竿釣り自体に照明使用を制限する条文はありませんが、この条件には注意してください。違反した場合、規則第59条により科料(刑罰の一種)に処するとされています。
この漁具・漁法の制限とは別に、規則第35条第1項は、海面での「水中に電流を通じてする漁法」と「油づけ餌(油づけいか(地方名称の「くさいか」を含む。)その他の油性物を利用した餌及び擬餌をいう。)を使用する漁法」による採捕を何人にも禁止しています。違反した場合は規則第58条(6ヶ月以下の拘禁刑もしくは10万円以下の罰金、又はこれを併科)の対象です。個別の製品(集魚剤付きのエギ等)がこの「油性物を利用した餌及び擬餌」に該当するかは条文だけでは判断できないため、疑義がある場合は前述の漁業管理課へ確認することをおすすめします。
高知県公式サイト「水産動植物の採捕について(禁止期間・体長制限)」によると、高知県漁業調整規則第34条第1項は、水産動植物の繁殖保護を目的に、特定の水産動植物について採捕禁止期間と体長制限を定めています。同条第1項の表は(1)から(24)まで全24行あり、内水面のみを禁止区域とする行や河川の特定区域を禁止区域とする行も含まれます。このうち禁止区域が海面の行(抜粋)は次のとおりです。
| 水産動植物 | 禁止期間 | 禁止区域 |
|---|---|---|
| あゆ | 12月31日から翌年5月15日まで | 海面 |
| うなぎ(全長21センチメートル以下) | 周年 | 海面及び内水面 |
| ぶり・もじゃこ(全長15センチメートル以下) | 周年 | 海面 |
| いせえび(体長13センチメートル以下) | 周年 | 海面 |
| いせえび(体長13センチメートルを超えるもの) | 5月1日から9月15日まで | 海面 |
| あなごう(殻長3センチメートル以下) | 周年 | 海面 |
| あなごう(殻長3センチメートルを超えるもの) | 9月1日から翌年3月31日まで | 海面 |
| あわび(殻長9センチメートル以下) | 周年 | 海面 |
| あわび(殻長9センチメートルを超えるもの) | 9月1日から翌年3月31日まで | 海面 |
| さざえ | 9月1日から翌年3月31日まで | 海面 |
| とこぶし(殻長3センチメートル以下) | 周年 | 海面 |
| とこぶし(殻長3センチメートルを超えるもの) | 9月1日から翌年3月31日まで | 海面 |
| あらめ | 10月1日から翌年6月30日まで | 海面 |
| てんぐさ類(まくさ・おばくさ・おにくさ) | 9月1日から翌年2月末日まで | 海面 |
| ふのり | 10月1日から翌年2月末日まで | 海面 |
この表(抜粋を含む全24行)のとおり、アオリイカ(いか類)は高知県漁業調整規則第34条の対象種に含まれていません。県公式サイトで確認できた範囲では、県はアオリイカに県規則上の採捕禁止期間や体長制限を設けていません。アオリイカを対象とした県主導の資源管理事業(産卵床設置事業など)も、県公式サイト上で該当する記載は確認できませんでした。同条第4項では、禁止期間中に違反して採捕した水産動植物・その製品の所持・販売も禁止され、違反した場合は規則第58条により6ヶ月以下の拘禁刑もしくは10万円以下の罰金に処し、又はこれを併科するとされています(2025年6月1日施行の改正で「懲役」から「拘禁刑」に改められています)。
漁業法(2026年4月1日施行の現行条文をe-Gov法令検索で確認)第132条は「何人も、特定水産動植物(財産上の不正な利益を得る目的で採捕されるおそれが大きい水産動植物であつて当該目的による採捕が当該水産動植物の生育又は漁業の生産活動に深刻な影響をもたらすおそれが大きいものとして農林水産省令で定めるものをいう。次項第四号及び第百九十条において同じ。)を採捕してはならない。」と定めています。農林水産省令(漁業法施行規則第41条)の指定は「うなぎの稚魚(全長十三センチメートル以下のうなぎをいう。)」「あわび」「なまこ」の3種で、アオリイカは含まれていません。
この特定水産動植物を無許可で採捕した場合、漁業法第190条により「三年以下の拘禁刑又は三千万円以下の罰金に処する」と定められています。漁業権や組合員行使権を侵害した場合は、同法第197条により「百万円以下の罰金に処する」とされ、告訴がなければ公訴を提起できない親告罪です(高知県公式サイトの「密漁罰則強化」ページは2020年公開時点の説明のため、条文番号・罰則名(懲役)が現行のe-Gov条文(第190条・拘禁刑)と異なりますが、本記事では現行条文を優先しています)。うなぎの稚魚(シラスウナギ)の禁止は、県規則第34条の「うなぎ(全長21センチメートル以下)」とは対象規格が異なる別規制です。
高知県が管理する漁港(県管理漁港)は、高知県水産振興部漁港漁場課が漁港及び漁場の整備等に関する法律及び高知県漁港管理条例に基づいて管理しています(同課公式サイトより)。市町村が管理する漁港もあるため、管理主体は港ごとに異なります。漁港区域内では船舶の係留・施設利用や放置艇対策など個別のルールが定められており、作業中の区画や係留船の近くは立入りを避ける必要があります。どこまで釣りが可能かは県のこのページだけでは網羅されておらず、現地の看板・フェンスの表示が最新かつ最優先の情報源です。駐車場・トイレなどの設備が確認できた初心者向けの釣り場は、当サイトの高知の釣り場ガイドで個別に整理しています。
漁港・堤防でのマナーとして、ゴミの持ち帰り、駐車場以外への路上駐車を避けること、操業中の漁船・養殖施設への接近を避けることが基本です。前述の第44条の漁具・漁法の制限に加え、各漁港・海区で個別の禁止事項が掲示されている場合は、その表示が優先されます。また、定置漁業権区域の周辺には保護区域が設定されており、魚道を遮断したり魚群を散逸させる行為のほか、定置網漁具を利用して船を固定して釣りをする遊漁行為なども、高知海区漁業調整委員会指示第100号により制限されています。
国土交通省は2018年2月から、原則として小型船舶の船室外の乗船者にライフジャケットの着用を義務化しています(違反した場合は船長に違反点数が付与されます)。これは船に乗る場合の義務であり、陸から堤防や磯に立って釣りをする行為自体を義務化する法律の規定は確認した範囲では見当たりませんでした。ただし水産庁「ライフジャケットの着用義務化に関するQ&A」問31によると、「遊漁船業の適正化に関する法律」に基づく業務規程によれば、「磯や防波堤等へ渡る目的として遊漁船に乗船する場合や磯や防波堤等の上においては、ライフジャケットを着用する必要があります」とされています。自分の足で漁港・堤防に立つ場合はこの対象外ですが、転落時の備えとして着用が推奨されています。
高知県警察公式サイト「水の事故に気をつけよう」によると、2025年中の高知県内の水難発生件数は24件、うち「魚とり・釣り」中の水難は6件・水死者は5人でした(2024年は15件・水死者9人)。高知県警察は6月1日から9月30日までを水難防止対策期間と位置づけ、「魚釣りや貝採り中の水難防止」を活動重点の一つに掲げています。堤防や磯での釣りでも、転落・滑落に備えたライフジャケットの着用、単独釣行を避けること、天候・波高の事前確認をしておくと安心です。
エギングは、餌木(エギ)と呼ばれる疑似餌をキャストし、竿をしゃくって沈める動作(アクション)を繰り返してアオリイカに抱かせる釣り方です。ヤエンは、活きたアジなどを餌にして、アオリイカが抱いたのを確認してからヤエンという仕掛けを道糸に沿って送り込み、掛けて取り込む釣り方です。共通するのは竿・リール・ラインを使う点で、仕掛け・餌の準備が異なります。号数選びや餌木のサイズ・カラーの選び方は、当サイトのエギング入門タックルガイドと餌木(エギ)の選び方ガイドで解説しています。
竿・仕掛けを持たずに始めたい場合、レンタル対応の可否や料金は利用予定の店舗へ直接確認してください。ヤエンの仕掛け・餌の準備は、当サイトのヤエン釣り仕掛けガイドもあわせてご覧ください。高知県内でアオリイカが釣れる漁港・堤防(宇佐しおかぜ公園・宇佐漁港、野見潮ばかり公園、安芸漁港など)は当サイトの高知の釣り場ガイドで紹介しているため、本記事では個別の釣り場紹介は行わず県の規則・マナー・安全対策の整理に絞っています。
アオリイカ釣りに遊漁券は必要ですか?
高知県公式サイトで確認した範囲では、県が発行する遊漁券の制度は見当たりませんでした。ただし高知県公式サイト「漁業権設定区域での採捕について」によると、漁業権区域で貝類・藻類・イセエビ等の定着性の水産動植物を採捕すると漁業権侵害の罪で告訴される場合があります(最高で罰金100万円)。
集魚灯を使ってアオリイカを釣ってもいいですか?
竿釣り自体への照明の使用制限は確認できませんでしたが、たも網・叉手網や、やすを使った採捕では照明の利用は遊漁者に認められていません(高知県漁業調整規則第44条)。なお、高知県西部海域では漁船の火光利用一本釣り漁業に使う集魚灯の設備容量が高知海区漁業調整委員会指示第11号により制限されていますが、陸から行う竿釣りの遊漁者は対象外です。
アオリイカに禁漁期間はありますか?
高知県漁業調整規則第34条の禁止期間対象種にアオリイカは含まれていないため、県規則上の禁止期間は確認できませんでした。
漁港の堤防ならどこでも釣りができますか?
漁港区域内でも係留船付近や作業中の区画への立入りは避ける必要があります。個別の禁止区域は漁港ごとの看板・フェンスの表示が最優先の情報源です。
ライフジャケットは自分で用意する必要がありますか?
渡船を利用せず自分の足で堤防・漁港に立つ場合、着用を義務化する法律の規定は確認した範囲では見当たりませんが、水難事故に備えて着用が推奨されます。渡船で磯・防波堤に渡る場合は業務規程により着用が必要です。
高知県漁業調整規則には、アオリイカに特化した採捕禁止期間や体長制限は設けられていない一方、遊漁者が使える漁具・漁法は竿づりなど6種類に限定され、照明を使ったたも網・やすでの採捕は認められていません。アワビ・ナマコ・シラスウナギは特定水産動植物として厳しい罰則の対象で、漁港では係留船・作業区画への立入りを避けることが基本のマナーです。ライフジャケットは陸釣りへの法的な着用義務こそ確認できませんでしたが、着用しておくと安心です。
この記事は2026年9月26日時点で確認できた公式情報をもとに作成しています。規則・罰則・禁止区域等は改正される場合がありますので、最新の内容は高知県公式サイト・現地の掲示でご確認ください。