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筏釣り(かかり釣り)は、渡船で沖の筏やカセに渡り、ダンゴで包んだエサを足元へ落としてクロダイ(チヌ)を中心に狙う釣りです。福井県の渡船会社「はやし渡船」は自社の運航エリアを「かかり釣りの発祥の地」と紹介していますが(はやし渡船公式サイト)、「渡船をどう使うのか」「どんな道具が必要か」「ライフジャケットは本当に必須なのか」は初めてだと分かりにくいところです。この記事では、渡船会社の公式サイト・釣具メーカーの公式解説・国土交通省と水産庁の公式ページで確認できた内容をもとに、基本の流れと必要な準備をまとめました(情報確認日:2026年9月26日)。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 主な対象魚 | クロダイ(チヌ)が中心。キビレ・マダイ・グレ(メジナ)・アジ・キス・スズキなどの五目も狙える(マルキユー公式・渡船会社公式サイトで確認) |
| 主なシーズン | クロダイは春(乗っ込み)や秋に釣果が上がりやすいという報告がある。例えば、はやし渡船のブログでは「春爆継続中」と春の好調を報告し(はやし渡船公式サイト)、がまかつの動画ページでは三重県迫間浦を「秋の数釣り場として人気が高いポイント」と紹介している(がまかつ公式ムービーページ)。全国一律を示す一次データは今回確認できていない |
| 必要な装備の目安 | 筏(かかり)専用の短竿・片軸(タイコ)リール・フロロカーボンの道糸兼ハリス・チヌ針・ダンゴのベースエサ・ライフジャケット |
| 費用の考え方 | 渡船料金・レンタルの有無は渡船業者ごとに異なる。必ず利用予定の渡船の公式サイトまたは電話で現行の料金を確認する |
| ライフジャケット | 渡船(多くは小型船舶に当たる)の船室外に乗っている間は着用が義務(船長に着用させる義務、国土交通省・平成30年2月1日以降)。遊漁船業者の渡船では、業務規程により磯・防波堤など渡った先でも着用が必要とされる(水産庁Q&A 問31)。筏・カセの上も渡船の案内に従う |
| 情報確認日 | 2026年9月26日(公開情報による。現地取材ではありません) |
かかり釣りとは、船や筏を一定の場所に固定(かかり)して釣ることを指す釣り方の総称とされ、筏の上から釣る「筏釣り」と、小舟を筏と同じように固定して釣る「カセ釣り」はどちらもこのかかり釣りの一種です。実際に渡船を運航する福井県の渡船会社の説明でも、「内湾に設置された木で組んだ筏の上から、魚を釣ります」「小舟を筏と同様に固定」と、筏とカセをそれぞれ紹介しています(はやし渡船公式サイト)。同渡船の筏は横10m前後・縦5m前後で10人程度が乗れる大きさとされており、渡船によって規模は異なります。
主なターゲットはクロダイ(チヌ)で、エサ取りとして扱われがちな他の魚(キビレ・マダイ・グレ・アジ・キスなど)も同じ筏やカセから釣れることが多く、初心者はまずこうした五目釣りから慣れる進め方もできます。
筏やカセは陸から離れた場所に設置されているため、渡船会社の船で送迎してもらうのが基本です。渡船会社ごとに手順の細部は異なりますが、一般的には(1)事前に渡船会社へ予約の電話を入れる、(2)指定された港・出航時間に集合する、(3)渡船で筏・カセまで送ってもらう、(4)釣り終了時刻に合わせて再び迎えの船に乗る、という流れになります。福井県のある渡船会社では「出航時間:季節により変動」「巡回時間:12時から2時間おき」と案内し、途中で終了したい場合は巡回のタイミングで送迎する運用を紹介しています(はやし渡船公式サイト)。渡船料金・レンタルの有無・予約方法は業者ごとに違うため、利用したい渡船の公式サイトまたは電話で必ず現行の情報を確認してください。
筏釣りは基本的に足元を攻める釣りのため、取り回しの良い専用の短竿を使います。がまかつの製品情報では、かかり釣り向けロッド「がまちぬ いかだ 凪斬」は細身・軟調設計で、標準全長1.45m・1.55mの2タイプに「中先調子」と「先調子」の穂先2本が付属し、錘負荷0〜2号、適正ハリス0.8〜2.5号と案内されています(がまかつ公式製品ページ)。また、がまかつの実釣動画では、実際の釣行で使用したタックルとして「ロッド:がまちぬアルティメイトスペックⅡ M-1.35m/M-1.5m」「ライン:フロロカーボン1.5号」「フック:A1 ナノチヌ筏 3号〜5号」が紹介されており(がまかつ公式ムービーページ)、1.3m台〜1.5m台の短竿という点はおおむね一致します(フロロカーボン1.5号は動画で使われた1例で、ハリスの適正号数は製品仕様で0.8〜2.5号とされています)。
リールは足元の釣りに向いた小型のものを使います。がまかつの製品情報では「近年主流になっている下向き片軸リールを使用した、繊細な穂先コントロールが必要な釣りにぴったりです」と説明されており(がまかつ公式製品ページ)、片軸(タイコ)リールが主流とされています。機能が多いとトラブルの原因にもなるため、初めては構造がシンプルなものがおすすめです。
道糸とハリスを分けず、張りのあるフロロカーボンラインを通しで使い、ハリを直結する、という組み方が紹介されています(がまかつ公式ムービーページ)。竿選びで迷う場合は釣り竿の選び方ガイドも参考にしてください。
筏釣り・かかり釣りの代表的な釣り方が「ダンゴ釣り」です。マルキユーの製品情報によると、同社の「速釣ダンゴ」では釣り方の基本を「ハリに“くわせエサ”を付けたらダンゴで包み込み握って投げるだけ」とシンプルに説明しています(マルキユー公式サイト)。同商品はムギやコーン、オキアミエキスなど魚が好む成分を配合し、沈下しながら魚を寄せる集魚剤としての役割も兼ねています。対象魚としてクロダイ・キビレ・マダイのほか、メジナ(グレ)やベラ、カサゴなども紹介されています。
実際の釣り方では、ダンゴを筏の足元に打ち込みます。がまかつの製品情報でも「ダンゴの着底から割れる瞬間」の変化を穂先で感じ取ると説明されており(がまかつ公式製品ページ)、ダンゴが割れて刺しエサが出るタイミングのアタリを竿先やラインの変化で捉えます。刺しエサについては、がまかつの実釣動画で「刺しエサをローテーションしながら攻める」「シラサエビのダンゴを投入する」といった例が紹介されており(がまかつ公式ムービーページ)、はやし渡船のブログでも活きエビを使う様子(#活きエビ)が紹介されています(はやし渡船公式サイト)。クロダイのアタリは小さく出ることが多いとされ、ミャク釣り(ウキを使わず竿先・ラインの変化でアタリを取る釣り方)ならではの繊細さが求められます。仕掛け自体はシンプルですが、ダンゴの握り加減や投入のタイミングに慣れが必要な釣りです。
筏・カセ釣りの主な対象魚として、クロダイ(チヌ)・アジ・キス・スズキ・ヒラメ・マゴチなどを挙げる渡船会社の案内があります(はやし渡船公式サイト)。クロダイは渡船会社が運営するブログで春(乗っ込みの時期)に「春爆」と表現されるほど好調になる報告が見られる一方、これは個々の渡船・釣行の実釣報告であり、全国一律の時期を保証するものではありません。実際の釣期は地域・水温・その年の資源状況によって変わるため、狙う海域の渡船会社に直近の釣果状況を確認するのが確実です。
筏・カセへ渡るための渡船は、操船に小型船舶操縦士免許が必要な小型船舶(総トン数20トン未満等)に当たることが多く、その場合はライフジャケットの着用が法律上の義務になります。国土交通省の公式ページによると、「船舶職員及び小型船舶操縦者法」により、平成30年2月1日以降、小型船舶の船室外に乗船するすべての者に対して、国の安全基準への適合が確認されたライフジャケットを着用させる義務が船長に課されています。着用させていない場合は船長に違反点数が付与され、累積すると最大6か月の免許停止の対象になります(国土交通省「海事:ライフジャケットの着用義務拡大」)。安全基準に適合した製品には桜マーク(型式承認試験及び検定への合格の印)が付いており、購入時の目安になります。一方、渡船が「遊漁船業の適正化に関する法律」に基づく業務規程で運航する遊漁船業者の場合、水産庁のQ&A(問29・問31)では、業務規程例により乗船中だけでなく、磯や防波堤など渡った先の上でもライフジャケットを着用する必要があるとされています。筏・カセの上での着用もこれに準じ、渡船会社の案内に従ってください(水産庁のライフジャケット着用に関するQ&A(PDF))。はやし渡船公式サイトでは「ライフジャケットの着用を必ずお願いします」と案内しており(はやし渡船公式サイト)、貸し出しを行っている渡船もありますが、自分のものを用意しておくと安心です。
そのほかの持ち物としては、濡れても滑りにくい靴(筏の床は濡れていることが多い)、日焼け・防寒対策、飲み物、ダンゴやエサをこねる際に手を洗うタオルなどがあると快適です。渡船によってはタックルのレンタルを行っていない場合があります(はやし渡船公式サイトでは「タックル(釣り道具)のレンタルはございません」と案内)。事前に渡船会社の案内を確認しておきましょう。
筏の四隅は固定用のロープが張られていることが多く、取り込み時に足を取られやすいため、釣り座を選ぶ際はロープ周りを避けるのが基本です。一般に、潮が自分の足元から沖へ出ていく側を「潮下」と呼び、そこに釣り座を構えるとダンゴで作ったポイントが自分の正面にできやすいとされています。
また、筏・カセの多くは沿岸の共同漁業権区域内に設置されているとされます。水産庁の公式ページでは、「魚釣りなど水産動植物の採捕は、自由に何でもできると思われがちですが、法律や都道府県の漁業調整規則等によって、水産動植物を採捕する際に使用できる漁具漁法、禁止区域、禁止期間、魚種ごとの大きさの制限、夜間の照明利用の禁止や制限など、様々な規制が決められています」と説明しています(水産庁「遊漁・海面利用の基本的ルール」)。貝類や海藻類など漁業権の対象になっている水産動植物を無断で採ると密漁になり得るため、竿釣り以外の採捕は行わないのが安全です。地域ごとの詳細ルールは都道府県の漁業調整規則で異なるため、不明な点は渡船会社か地元の漁協に確認してください。
Q. 筏釣り・かかり釣り・カセ釣りは何が違いますか?
A. かかり釣りは「一定の場所に固定して釣る」釣り方の総称とされ、筏の上から釣るのが筏釣り、小舟を固定して釣るのがカセ釣りです。どちらも渡船で沖のポイントへ渡り、ダンゴ釣りでクロダイなどを狙う点は共通しています。
Q. 初心者でも筏釣りはできますか?
A. クロダイ狙いは繊細なアタリを取る必要がありますが、はやし渡船公式サイトでは「潮流も比較的緩やかで、釣り初心者の方や家族連れの方でも十分にお楽しみいただけます」と案内されています(はやし渡船公式サイト)。予約時に初心者であることを伝えておくと安心です。
Q. ライフジャケットは自分で用意する必要がありますか?
A. 法令上は渡船の船長に乗船者へライフジャケットを着用させる義務があり、乗船者も着用が求められます(違反点数が付くのは船長です)。貸し出しを行っている渡船もありますが、国の安全基準に適合した桜マーク付きのライフジャケットを、利用する渡船に確認のうえ用意しておくと確実です。
Q. 貝や海藻を採ってもいいですか?
A. 筏・カセの多くは共同漁業権区域内にあるとされ、貝類・海藻類など漁業権の対象になっている水産動植物を無断で採ると密漁として罰則の対象になり得ます。竿釣り以外の採捕は行わないでください。
Q. 竿やリールは他の釣りと共用できますか?
A. リールは、がまかつの製品情報にある「近年主流になっている下向き片軸リール」のように片軸(タイコ)リールが主流とされています。竿は、専用の筏竿(標準全長1.3m台〜1.5m台)が細身・軟調設計で使いやすいとされています。まずは専用タックルから検討することをおすすめします。